「子どもの口座、どうやって作りましたか?」シングルファーザーになってから、こう聞かれる機会が増えた。子ども4人分の口座を開設するというのは、想像以上にエネルギーを使う作業だった。今日は、僕が実際に試行錯誤した過程と、最終的に行き着いた「ネット銀行+ネット証券」の組み合わせについて、4児パパの目線で正直に書いてみたい。
窓口で半日潰れた「最初の失敗」
末っ子の口座を作ろうと、平日の昼間にメガバンクの窓口に出向いた。番号札を取って1時間待ち、書類を出して、印鑑を出して、説明を受けた——のだが、結局その日は口座を作れなかった。理由は「必要書類が原本ではなく写しだった」というもの。Webサイトには「必要書類」の品目までは書かれていたが、原本必須とは一言も書いていなかった。
これが2回続いて、僕は静かに方針を変えた。子ども4人分の口座を作るのに、平日に半休を4回潰すのは現実的じゃない。フリーランスにとって半休4回は実損で10万円を超える。
夜中の2時まで比較した結果
家に帰ってから、ネットで未成年口座の選択肢を一通り洗い直した。候補に上がったのはメガバンクの未成年口座、ネット銀行の未成年口座、それから証券会社のジュニアNISA(当時)と、現在で言えば未成年口座+親名義の新NISAの組み合わせ。
それぞれメリット・デメリットを表にして、夜中の2時まで比較した。仕事より真剣に検討した気がする。
結論:ネット銀行+楽天証券で全員分
最終的に、僕はネット銀行と楽天証券の組み合わせで全員分の口座を作った。理由は3つある。
1. 平日に窓口に行く必要がない。ネット完結なので、夜中でも休日でも手続きできる。これが圧倒的な価値だった。
2. お年玉や児童手当の管理がアプリでできる。誰のお金がいくらあるか、スマホひとつで把握できる。これは想像以上に楽だった。
3. 子どもが大きくなったときに、そのまま自分で使い始められる。地銀の通帳を渡されても、今の20代はもう使いこなせない気がした。
「実感のなさ」を補う工夫
ネット銀行は店舗がないから、子どもが「自分の口座を体感する」のがやりにくい。長男のときだけ、地元の信用金庫にも小さい口座を作って、児童手当の一部をそこに振り込むようにした。通帳の数字が増えていくのを目で見せたかった。
これは効果があったと思う。中学生になった長男は「自分の通帳」という感覚を持っている。お年玉の一部を窓口で自分で預け入れる経験もした。アプリの数字だけだと、たぶんここまで実感は持てなかった。
新NISAで「子ども枠」を心の中で運用
ジュニアNISAは制度終了前にギリギリ2人分だけ滑り込ませた。残り2人は使えなかった。代わりに今は、自分の新NISAの中に「子ども枠」と心の中でラベルを貼った口座を作って、そこにインデックス投信を積み立てている。名義は僕だが、将来渡すつもりのお金として管理している。
エクセルで「子ども別の積立元本と評価額」を別管理している。名義はひとつでも、心理的には4つの財布として扱う。これで僕が万一倒れた場合も、遺言で「この口座のこの金額は誰に」と明示できる。
子ども名義の証券口座は作らなかった
悩んだ末に「作らない」を選んだ。未成年口座だと売買のたびに親が承認しないといけない仕組みで、現実的に運用が止まる可能性が高いと感じたから。それなら自分名義で運用して、必要なときに渡す形のほうが機動的だと判断した。
成人後、子どもが自分で証券口座を開いてからインデックスや個別株を始められるよう、教育のほうに振った。お金だけ渡しても、運用の経験がないと、初手で全力投球して焦げ付くリスクが高い。
まとめ:昭和の発想を一度疑う
正解は家庭ごとに違うと思う。ただひとつ言えるのは、「銀行は窓口、子どもの口座は紙の通帳」という昭和の発想を一度疑ったほうがいい、ということだ。僕はそこで半年無駄にした。
子どもが大人になる頃には、もっと違う選択肢が当たり前になっているはずだ。今ベストを尽くしても、たぶん10年後には古くなる。だから「変更しやすい形」で持っておくことを優先した。

