小規模企業共済の活用法|事業主が退職金を自作する・年金制度で学ぶ資産形成シリーズ第9話

投資・資産運用

前回の第8話「iDeCoは万能か――個人型確定拠出年金の強みと出口戦略」では、iDeCoの3つの税メリットと、見落とされがちな出口課税の罠を解剖しました。そしてその最後で、iDeCoと退職所得控除の枠を取り合う相手として、もう一つの自営業者向け制度――小規模企業共済の名前を何度も出しました。今回はその約束どおり、小規模企業共済を、入口の節税から出口の受取、そして「貸付」という裏の使い道まで含めて、当事者の目で解剖します。シリーズ全体の地図は年金で学ぶ資産形成シリーズのハブページにまとめてありますので、行き来しながら読んでいただければと思います。

先に私の立場を申し上げておきます。私は4人の子を一人で育てている父親で、大家として20年、個人事業主として20年、投資家として20年やってきました。妻を病気で亡くしており、ひとり親として家計の地面を一段ずつ固めることの重みを、知識としてではなく経験として知っています。小規模企業共済は、私自身が事業を始めて比較的早い段階から積み続けてきた制度で、退職金のない自営業者にとっての「最後の砦」がどういうものか、長く付き合う中で身体で理解してきました。世間ではiDeCoほど派手に語られませんが、当事者として言えば、自営業者の資産設計において小規模企業共済はiDeCoと並ぶ、あるいは人によってはそれ以上に重要な土台です。以下はあくまで私個人の見解であり、最適な使い方は所得・年齢・事業の安定度・他の退職金や年金との兼ね合いによって変わります。最終的な判断は、ご自身の状況や、必要に応じて中小機構・金融機関・税理士の確認を踏まえて行ってください。

退職金のない自営業者の「最後の砦」

会社員には退職金があります。長く勤めれば、辞めるときにまとまった額が支給され、しかもそれは退職所得という最も税の軽い区分で受け取れる。老後の入口に、税優遇つきの大きな一括資金が用意されているわけです。ところが――自営業者には、その退職金が存在しません。事業をたたんでも、引退しても、誰も退職金を払ってはくれない。第7話・第8話で繰り返してきた「自営業者は公的保障が薄い」という非対称は、年金だけでなく、この退職金の有無にも色濃く現れています。

この「自営業者には退職金がない」という穴を、国の制度として埋めるために用意されたのが小規模企業共済です。運営しているのは独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)。小規模な企業の経営者や個人事業主が、毎月コツコツ掛金を積み立て、廃業・引退・死亡といったときに、積み立てた額に応じた共済金を受け取る――いわば「自営業者が自分で積む退職金」の仕組みです。私はこれを、年金が老後の”流れ”を支える制度だとすれば、小規模企業共済は引退時の”塊”を支える制度だと理解しています。両者は補完関係にあり、自営業者はこの二本立てで老後の地面を固めるのが基本だと考えています。

掛金は月額1,000円から70,000円まで、500円刻みで自由に設定できます。事業が苦しい年は最低額の1,000円まで絞れますし、伸びた年は70,000円まで厚くできる。年の途中で増額・減額も可能で、資金繰りに合わせて柔軟に動かせる。私はこの柔軟さを、収入が大きく揺れる自営業者にとっての大きな美点だと感じてきました。収入が読みきれない私のような立場では、「絞れる」「止めずに小さく続けられる」という選択肢があること自体が、制度を長く使い続けるうえで決定的に重要なのです。

加入できるのは、常時使用する従業員が一定数(業種により5人または20人)以下の個人事業主や会社役員などで、典型的には私のような小規模事業者・フリーランス・大家(一定規模以上の不動産賃貸を事業として営む者)が対象になります。要件の細部は業種や事業形態によって異なるため、加入前に中小機構の案内で自分が対象かを必ず確認してください。ここで強調しておきたいのは、退職金という安全網を持たない自営業者にとって、これは”あれば便利”ではなく”持っておくべき土台”だという点です。私は事業を始めて家計が少し落ち着いたとき、真っ先にこの共済への加入を決めました。守りの土台を一段、自分の手で作っておく――その安心感は、その後の事業の判断にも効いてきました。

全額所得控除という強烈な節税効果

小規模企業共済の最大の魅力は、なんといっても入口の節税効果です。払い込んだ掛金は、その全額が「小規模企業共済等掛金控除」として所得から差し引かれます。前回のiDeCoとまったく同じ控除区分であり、効きの強さも同じ性質を持ちます。これは「経費にできる」のではなく「所得そのものを減らせる」という意味で、極めて強力です。

具体的に見てみましょう。月70,000円を満額で積めば、年間の掛金は84万円。この84万円がまるごと所得から引かれます。所得税と住民税の合計税率が30%の人なら、年間で約25万円の税が軽くなる計算です。税率が高い人ほど戻りは大きく、合計税率40%の人なら年約33万円が軽くなる。これは投資のリターンとは無関係に、掛金を払った瞬間に確定する「実質利回り」です。市場がどう動こうと関係なく、払った時点で税率分を国から取り戻している。私が第8話でiDeCoについて書いたのとまったく同じ構造が、この共済にもあります。

月額掛金 年間掛金 税率20%の場合の軽減額(目安) 税率30%の場合の軽減額(目安)
10,000円 120,000円 約24,000円 約36,000円
30,000円 360,000円 約72,000円 約108,000円
50,000円 600,000円 約120,000円 約180,000円
70,000円(満額) 840,000円 約168,000円 約252,000円

ここで、私がこの連載で貫いてきたスタンスとの接続をはっきりさせておきます。私は守りと攻めを明確に切り分けて考えます。小規模企業共済は、廃業・引退に備える典型的な「守り」の道具です。元本割れリスクの少ない安定的な積立であり、ここで派手なリターンを狙うものではありません。ではこの守りの道具のどこに「攻め」が宿るのか――それは節税で増えた手取りの使い道にあります。満額拠出で年25万円の税が浮くなら、その浮いた25万円を、私はNISAや課税口座での株式投資、すなわち攻めの投資原資に回します。共済そのものは守りで固く積みつつ、その節税効果が生んだ余力を攻めに転用する。守りの制度が、間接的に攻めの弾を増やしてくれる。この「守りの共済 × 攻めの投資」の連結こそ、私が小規模企業共済を高く評価する最大の理由です。借り手側で複利を絶対に敵に回さず、株主側では必ず複利を味方につける――そのために、守りの制度で生んだ節税分すら攻めの複利の燃料にする、という発想です。

もう一つ、自営業者にとって重要な視点があります。所得税は累進課税ですから、事業が当たって所得が大きく伸びた年ほど、掛金の所得控除によって戻ってくる税の割合が跳ね上がります。だから私は、事業の良い年には掛金を厚くして税を圧縮し、その圧縮で浮いた資金をさらに投資に回してきました。前納(その年の分をまとめて前払い)を使えば、年末に「今年は利益が出たから」と判断してその年の控除を厚くする、といった調整も可能です。守りの土台でありながら、所得の波に合わせて節税の効きを最大化できる――この機動性も、自営業者だけが使える一手だと感じています。

受取(共済金A/B・準共済・解約手当金)と税の扱い

入口の強さを確認したところで、出口に進みます。前回のiDeCoでも繰り返したとおり、この手の制度は出口の設計を誤ると入口の節税を吐き出しかねません。小規模企業共済の出口は、iDeCoよりも区分が細かいので、ここは丁寧に整理します。受け取る事由(なぜ受け取るのか)によって、共済金は共済金A・共済金B・準共済金・解約手当金の4区分に分かれ、それぞれ受取額の水準と税の扱いが変わります。

  • 共済金A――個人事業を廃業した場合や、契約者が亡くなった場合などに受け取るもの。受取額の水準が最も手厚い区分。
  • 共済金B――老齢給付(一定の掛金納付月数と年齢の要件を満たして請求)などで受け取るもの。Aに次いで手厚い。
  • 準共済金――個人事業を法人化して加入資格がなくなった場合などに受け取るもの。AやBよりやや水準は下がる。
  • 解約手当金――任意に解約した場合や、掛金を滞納して強制解約となった場合に受け取るもの。掛金納付月数が短いと元本割れするため、最も注意すべき区分。

ここで絶対に押さえておくべきは、「廃業・引退・死亡といった本来の事由で受け取る共済金A・B」と「自己都合の任意解約で受け取る解約手当金」では、待遇がまったく違うという点です。共済金A・Bは制度が想定する正規の出口であり、受取額が手厚く、税の扱いも有利です。一方、解約手当金――特に納付月数が短いうちの任意解約――は、掛金納付月数が一定(おおむね240か月=20年)未満だと元本割れし、しかも税の扱いも不利になりがちです。せっかく入口で節税しても、途中で安易に解約すれば、元本を割ったうえに受取時に課税される、という最悪の事故が起こりうる。これがこの制度の最大の落とし穴です。

では税の扱いです。受け取り方は大きく一括(一時金)・分割(年金的受取)・併用があり、それぞれ税の区分が異なります。

受取方法 主な所得区分 使える控除 枠を取り合う相手(罠)
一括(一時金) 退職所得 退職所得控除 iDeCoの一時金・会社員時代の退職金など
分割(年金的受取) 雑所得(公的年金等) 公的年金等控除 老齢基礎年金・厚生年金・iDeCoの年金部分など
解約手当金(任意解約) 原則一時所得など 退職所得控除は使えない(扱いが不利) ―(そもそも元本割れ・課税リスク大)

共済金A・Bを一括で受け取れば、iDeCoの一時金と同じく退職所得扱いとなり、退職所得控除(20年までは年40万円、20年超は年70万円)が使えます。分割で受け取れば雑所得(公的年金等)となり、公的年金等控除の対象。ここで第8話とまったく同じ罠が顔を出します――退職所得控除はiDeCoの一時金や会社員時代の退職金と枠を取り合い、公的年金等控除は老齢基礎年金やiDeCoの年金部分と合算で判定される。つまり、iDeCoと小規模企業共済を両方とも一時金で同じ年に受け取れば、退職所得控除を一気に食い合って課税が発生しうる。前回「受取年をずらす」と書いたのは、まさにこの共済とiDeCoの関係を念頭に置いていました。出口の設計は、iDeCoと共済を一体で考えなければ意味がない、というのが当事者としての実感です。

逆に言えば、正規の事由で・受取年と受取方法を設計して受け取れば、小規模企業共済は出口でも十分に税優遇を活かせる制度です。怖いのは「事業が苦しいから」と納付月数の短いうちに任意解約してしまうこと。元本割れと課税のダブルパンチを避けるためにも、苦しいときは解約ではなく、まず掛金の減額(月1,000円まで)で乗り切る。これが鉄則です。そして、どうしても一時的な資金が必要なときに使えるのが、次に述べる貸付制度です。

貸付制度——事業の流動性確保という裏の使い道

前回、iDeCoの最大の弱点として「60歳まで一切引き出せない」という強烈な資金拘束を挙げました。これは規律という観点では強みでもありますが、4人の子を一人で育て、収入の読めない事業を営む私のような立場では、流動性の低さは常に緊張を伴います。ところが小規模企業共済には、iDeCoにはない「裏の使い道」があります。それが契約者貸付制度です。私はこれを、この制度を語るうえで欠かせない、極めて実務的な強みだと考えています。

契約者貸付制度とは、積み立てた掛金の範囲内(掛金納付額に応じた一定の限度額まで)で、事業資金などを低利で借りられる仕組みです。一般貸付のほか、事業の傷病・災害・福祉・廃業準備など、目的別の貸付メニューも用意されています。重要なのは、これが共済を解約せずに、積立を続けたまま借りられるという点です。解約すれば積立も止まり、納付月数が短ければ元本割れし、控除の積み上げも途切れる。しかし貸付なら、共済はそのまま生かしつつ、必要な資金だけを引き出せる。つまり「老後の塊は守ったまま、目先の流動性だけを確保できる」のです。

これが、iDeCoとの決定的な性格の違いです。iDeCoは60歳まで一円も動かせない完全ロック。小規模企業共済は、本体は引退まで守りつつ、いざというときには貸付という形で迂回的に資金を引き出せる“半ロック”。私はこの違いを、ポートフォリオ設計上きわめて重要だと考えています。自営業者の家計は、突発的な資金需要――取引先の入金遅れ、設備の故障、急な税の支払い、家族の医療費――に常にさらされています。そのとき、せっかく積んだ老後資金を解約して取り崩すのではなく、貸付でしのいで後から返す。本体の積立と複利(正確には付加共済金等の上乗せ)を守りながら、流動性の谷だけを橋でまたぐ。この機能があるからこそ、私は「老後まで触れないお金」を共済に積むことに、iDeCoほどの緊張を感じずにいられます。

ただし――ここで私の借金・複利スタンスを明確にしておきます。私は無条件の借金肯定派ではありません。基本は借金に慎重です。借り手側では、複利を絶対に敵に回さない。だから契約者貸付も、「借りた資金で、借入コスト以上の価値を確実に生み出せる」場合に限って使う道具だと位置づけています。たとえば、貸付の低利で運転資金をつないで事業を止めずに済むなら、それは借入コストを上回る価値を守ったことになる。逆に、生活費の穴埋めのために安易に借り、利息だけが積み上がっていくような使い方は、借り手側で複利を敵に回す典型であり、私は絶対に避けます。貸付は「攻めの流動性確保」であって、「守りの資産の食い潰し」ではない。この一線を守れる人にとってのみ、契約者貸付は強力な裏の武器になります。借りる目的と、借りたコストを上回るリターンの見通し――この二つが説明できないなら、借りるべきではない。これが私の鉄則です。

iDeCoとの優先順位、私の積み方

ここまで小規模企業共済を解剖してきましたが、自営業者の多くが現実に悩むのは「iDeCoと小規模企業共済、どちらを優先すべきか」という問いでしょう。両者は入口の控除区分が同じ「小規模企業共済等掛金控除」で、性格も似て見える。しかし、よく見れば役割が違います。私の整理と、実際の積み方を正直に書きます。あくまで一例であり、推奨ではありません。

まず、両者の性格の違いを並べます。

観点 iDeCo 小規模企業共済
主な目的 老後資金の運用(攻め寄り) 退職金の自作(守り)
運用 自分で投信等を選び、リターンも変動も自分持ち 制度運用で安定的、元本割れリスクは小さい(短期解約除く)
流動性 原則60歳まで完全ロック 貸付制度あり=半ロック、自己都合解約も可(短期は元本割れ)
入口の節税 掛金全額が所得控除 掛金全額が所得控除
掛金上限 月68,000円(自営業者、付加・基金と合算枠) 月70,000円(独立した枠)

ここで見落とされがちな、しかし極めて重要な事実があります。iDeCoの枠(月68,000円)と小規模企業共済の枠(月70,000円)は別々で、合算ではありません。つまり自営業者は、両方を満額使えば月138,000円、年間で約166万円もの掛金を、すべて所得控除しながら積める。これは会社員には逆立ちしてもできない、自営業者だけに開かれた巨大な節税枠です。第8話で「自営業者は公的保障が薄い代わりに自助の枠が分厚い」と書きましたが、この二つの制度を重ねたときの枠の大きさこそ、その非対称の到達点です。

そのうえで、私の優先順位の考え方はこうです。守りの土台(小規模企業共済)を先に、攻めの運用(iDeCo)を後に。なぜなら、自営業者にとって最も致命的なのは、退職金という安全網がまったくないまま引退を迎えることだからです。まず守りの塊を確保する。その土台ができてから、攻めの運用枠を積み増す。家計の地面を一段ずつ固める――妻を亡くしてひとり親として痛感した、この順序を、私は資産設計にもそのまま当てはめています。

ただし、これは「共済を満額にしてからiDeCo」という硬直したものではありません。私の実際の積み方を申し上げると――まず小規模企業共済で、無理なく続けられる守りの基礎額を確保します。事業の波で苦しい年も止めずに済む水準です。次に、流動性のあるNISA・課税口座を必ず併走させ、いつでも動かせる現金性の階を持っておく。そのうえで、所得が伸びて余力が出た年に、iDeCoと共済の控除枠を厚く使い切りに行く。そして繰り返しになりますが、これらの制度で浮いた節税分は、そっくり攻めの投資原資に回す。守りで固めた手取りの余力を、攻めの複利の燃料に変える。この循環が、私の資産設計の背骨です。

そして出口は――前回と今回で繰り返してきたとおり、iDeCoと共済を一体で設計する。退職所得控除を取り合わないよう受取年をずらし、退職所得控除と公的年金等控除の2枠を併用で使い切る。入口で大枠を描き、受取が近づいた段階で、そのときの税制と自分の状況を見て、必要なら税理士の確認を入れて精密化する。守りの共済も、攻めのiDeCoも、最後の出口まで税から果実を守り切って初めて「使い切った」と言える――それが当事者としての私の結論です。

まとめ

退職金のない自営業者にとって、小規模企業共済とは何か――当事者としての答えを整理します。

  • 最後の砦:会社員にはある退職金が、自営業者にはない。その穴を国の制度で埋めるのが小規模企業共済。掛金は月1,000〜70,000円(500円刻み)で、収入の波に合わせて自由に調整できる、自営業者の守りの土台。
  • 全額所得控除:掛金は全額が「小規模企業共済等掛金控除」に。満額(年84万円)なら税率30%で年約25万円の税が軽くなる、払った瞬間に確定する実質利回り。節税で浮いた手取りは攻めの投資原資に回すのが私の流儀。
  • 受取の4区分:廃業・死亡の共済金A、老齢給付の共済金B、法人化の準共済金、そして任意解約の解約手当金。納付月数が短いうちの任意解約は元本割れ+課税の最悪手。苦しいときは解約ではなく減額で乗り切る。
  • 貸付制度:積立を解約せず、掛金の範囲内で低利借入ができる”半ロック”。iDeCoの完全ロックにない流動性の橋。ただし借入コスト以上の価値を確実に生む場合に限るのが借り手側で複利を敵に回さない鉄則。
  • iDeCoとの優先順位:枠は別々(共済70,000円+iDeCo68,000円)で重ねられる。私の基本は守りの共済を先に、攻めのiDeCoを後に。出口は両者を一体で設計し、受取年をずらして2つの控除枠を使い切る。

小規模企業共済は、iDeCoのような派手さはありません。しかし、退職金という安全網を持たない自営業者にとって、これは老後の地面を支える守りの土台であり、節税で生んだ余力を攻めに転用する起点でもあり、いざというときの流動性を確保する迂回路でもある。地味だが、当事者にとっては手放せない――それが小規模企業共済の正体だと、私は20年やってきて確信しています。

繰り返しになりますが、本記事は私個人の見解であり、最適な掛金額・受取方法・iDeCoとの配分は、あなたの所得・年齢・事業の安定度・他の退職金や年金との兼ね合いによって変わります。まずはご自身が加入対象かどうか、どの掛金額なら無理なく続けられるかを、中小機構の案内や、必要に応じて金融機関・税理士で確認するところから始めてみてください。

このシリーズを最初から読みたい方は第1話「そもそも年金とは何か――”保険”として捉え直す」から、全体像は年金で学ぶ資産形成シリーズのハブページへ。年金以外のテーマも含めた資産形成全体の入り口は資産形成の統合ハブにまとめています。

そして次回――ここまで、付加年金・国民年金基金・iDeCo・小規模企業共済と、自営業者の自助の道具を順に解剖してきました。次はいよいよ、これらと並んで誰もが使える非課税の運用枠、NISAを取り上げます。守り(共済)、攻めだが老後ロック(iDeCo)、そしていつでも動かせる攻め(NISA)――この三者を、老後資金の中でどう役割分担させるか。年金とNISAは敵ではなく、補い合う関係です。第10話:NISAと年金の役割分担 へ続きます。

▶ 次の話:第10話 NISAと年金の役割分担|流動性とロックの最適バランス

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