子どもの携帯・ゲーム・サブスクの「見えない月額」を家計に組み込む

子どもの携帯・ゲーム・サブスクの「見えない月額」を家計に組み込む 4児子育てのリアル

こんにちは、シンパパ資産設計士です。

子どもが成長すると、子ども関連の「月額」がじわじわ増えていきます。スマホの通信料、端末の分割代金、動画配信、音楽配信、ゲームのシーズンパスや月額課金、学習アプリ、クラウドストレージ。1つ1つは数百円から千円台なのに、子ども4人分を合計すると、気づけば月1万円、2万円という規模になっています。しかも自動で引き落とされるので、意識しないと家計簿の中で「見えない支出」になります。この記事では、子どもの見えない月額をどう洗い出し、どう家計に組み込み、どう管理するかを整理します。通信費を下げる具体策は格安SIMへの乗り換えで通信費を下げる、サブスク全般の整理はサブスクを整理するで扱っています。

「見えない月額」が生まれる仕組み

子どもの月額支出が見えにくくなる理由は3つあります。1つ目は、金額が小さいこと。月500円のサービスは、単体では家計簿でも気に留めません。「これくらいなら」の積み重ねが、合計では大きな金額になります。2つ目は、自動課金であること。一度登録すると、解約しない限り毎月引き落とされ続け、「使っているか」を問われません。人間は「入る」判断はしても「やめる」判断は先延ばしにしがちで、サービス側もそれを前提に設計しています。3つ目は、無料期間からの自動移行。最初の1か月無料、というサービスに登録し、解約を忘れて課金が始まる。子どもは特にこれをやりがちです。

これらが子ども4人分、それぞれ複数のサービスで積み重なると、家計簿の「通信費」「教育費」「娯楽費」などに分散して埋もれ、全体像が見えなくなります。まずは、この埋もれた支出を1か所に集めて可視化することから始めます。

子どもの月額が家計に与えるインパクトを、具体的な数字で見てみます。仮に、子ども1人あたり通信費2,500円、動画配信の家族プランの分担1人500円、ゲームや音楽の課金1,500円、学習アプリ1,000円とすると、1人あたり月5,500円、年6.6万円。これが4人分だと年26万円を超えます。教育費の積立や生活防衛資金に回せたはずのお金が、意識されないまま毎月出ていっている、ということです。金額の大きさに気づくことが、管理の出発点になります。

特に厄介なのが、家計簿アプリで「Google」「Apple」といったプラットフォーム名でまとめて計上される課金です。中身が何なのか、明細を開かないと分かりません。子どもがそのプラットフォーム経由で複数のアプリに課金していると、1つの引き落としの中に、動画、ゲーム、音楽、アプリ内課金が混在します。ここを分解して「何にいくら使っているか」を把握するのが、可視化の第一歩です。

子どもの月額を全部書き出す

子ども一人ずつ、名前を書いた紙またはスプレッドシートを用意し、その子に関わる月額・年額の支出を全部書き出します。項目は次のように分けると漏れません。

  • 通信:スマホの基本料、データ追加、オプション、端末の分割代金、フィルタリングサービス
  • 動画・音楽・エンタメ:動画配信、音楽配信、電子書籍・マンガアプリの月額
  • ゲーム:月額課金、シーズンパス(バトルパス)、サブスク型のゲームサービス、クラウドゲーム、オンラインプレイの有料会員
  • 学習・実用:学習アプリ、英語アプリ、クラウドストレージ、その他の有料アプリ
  • その他:ファンクラブ、有料コミュニティ、定期購入、有料スタンプや装飾アイテムの月額

この作業を「子ども自身にやらせる」のも一案です。自分がどのサービスに、月いくら払っているかを、本人に書き出させる。多くの子どもは、合計金額を見て驚きます。「なんとなく入っていた」ものが可視化されるだけで、解約の判断が進みます。親が「これは無駄」と切るより、本人が「意外と払っていた」と気づくほうが、納得感があります。

それぞれに月額を書き、年額に直します。書き出してみると、「使っていないのに払っているもの」「同じジャンルで重複しているもの」「無料のつもりが課金になっているもの」が必ず見つかります。私が初めてやったとき、子ども4人分で、忘れていた課金が3つ、重複が2つありました。合計すると月2,000円以上、年間で3万円近くを、価値を受け取らないまま払っていたことになります。

この洗い出しは、家計簿アプリの明細を「継続課金」で絞り込んだり、スマホの「サブスクリプション」設定画面を開いたりすると速く進みます。プラットフォーム(Apple、Googleなど)の設定には、そのアカウントで契約中のサブスクが一覧で表示されます。子どものアカウントごとに、この画面を一緒に見るのが確実です。クレジットカードの明細を1年分さかのぼって、毎月同じ金額の引き落としを拾っていく方法もあります。

「家計から出すもの」と「本人の予算枠から出すもの」を仕分ける

書き出した月額を、2つに分けます。1つは、家計から出す「必要枠」——通信費(連絡手段として必要な範囲)、学習アプリ、家族で共有するサービス(家族プランの動画配信など)。もう1つは、本人の「やりたい支出」の予算枠から出すもの——本人だけが使う動画・音楽・ゲームの課金、ファンクラブなど。

この仕分けをすると、「子どもの月額のうち、家計が負担すべき額」と「本人が予算内でやりくりすべき額」がはっきりします。前者は家計の固定費として組み込み、後者は前回の記事で扱った「やりたい支出の予算枠」の中で本人に管理させます。

仕分けの線引きは、家庭の方針で決めます。私の基準は「連絡・学習・安全に関わるものは家計、娯楽は本人」です。フィルタリングサービスや見守りアプリは安全に関わるので家計、動画配信は家族で見るなら家計・本人だけなら本人、というように、実態で判断します。大事なのは、一度決めた線引きを子どもと共有し、「これは家が出す、これは自分のお小遣いから」を本人が理解している状態にすることです。曖昧だと、本人は「全部家が出してくれる」と思い込みます。

本人の予算枠から出すサブスクは、「枠の中で優先順位をつける」練習になります。動画も音楽もゲームも全部入りたいが、枠では2つまで。どれを選ぶか。この選択を本人にさせることで、「サブスクは入りっぱなしにするものではなく、使う時期だけ入って、使わなくなったら解約するもの」という感覚が育ちます。大人でも、この「必要な時期だけ契約する」ができる人は多くありません。

通信費をどう扱うか

子どもの通信費は、「必要枠」の中でも金額が大きい部分です。連絡手段としてのスマホは必要ですが、大手キャリアのフルプランを4人分だと、通信費だけで月2万〜4万円になります。ここは、格安SIMや、キャリアの子ども向け・格安プランへの見直しで、4人分だと年10万円以上変わることもあります。家族で同じ回線にまとめる、余ったデータを家族間で分け合える、といったプランを選ぶと、使い方に幅のある子どもたちのデータを効率よく配分できます。

データ容量は、子どもの使い方で調整します。自宅にWi-Fiがあれば、外で使うデータは少なくて済むことが多い。動画をたくさん見る子は多め、そうでない子は最小プランに、と個別に設定します。端末は、最新機種の分割払いにこだわらず、型落ちや中古、きょうだいのお下がりも選択肢に入れると、端末代の負担が下がります。

端末の分割代金は、「見えない月額」の中でも特に忘れやすい項目です。「実質0円」「毎月の割引で相殺」といった売り方をされるため、契約時には負担を感じませんが、途中でプランを変えたり、割引の条件から外れたりすると、割引が消えて分割代金だけが残ることがあります。子どもの端末を契約するときは、「分割代金がいくらで、何か月残っているか」を家計簿に明記しておきます。4人分の端末代が重なると、それだけで月1万円を超えることもあります。

子どもにスマホを持たせる時期や条件も、家計と安全の両面で考えます。早く持たせるほど、通信費とトラブルのリスクは早く始まります。「連絡が本当に必要になったら」「フィルタリングと使い方のルールに合意できたら」を条件にすると、無駄な期間の通信費を払わずに済みます。きょうだいがいると「上の子が持っているから」と下の子も早めたくなりますが、必要性で判断します。

家計への組み込み方

仕分けが終わったら、「必要枠」の子ども月額の合計を、家計簿の固定費に明示的に計上します。「子ども通信・サービス費」というカテゴリーを作り、月いくらかを固定費として認識する。これで、これまで各カテゴリーに埋もれていた支出が、1つのまとまりとして見えるようになります。固定費として認識できれば、他の固定費(保険、通信、サブスク)と並べて、年1回の棚卸しの対象にできます。「埋もれている支出」は見直しの俎上に載りませんが、「固定費」として名前がつけば、毎年チェックされます。

年1回の家計の棚卸しのときに、このカテゴリーを必ずチェックします。子どもの成長で不要になったサービス(幼少期向けの学習アプリなど)、新しく始めたサービス、値上がりしたもの、を反映させて、月額を更新します。子どもは「解約」を自分からは言い出さないので、親が年1回、一緒に棚卸しをします。

棚卸しのときに効くのが、「1年で見るといくら払っているか」を子どもに見せることです。月500円のサービスは安く感じますが、「年6,000円。これがあれば◯◯が買えるね」と換算すると、印象が変わります。子ども自身が「これはもう見ていないから解約する」と言い出すこともあります。金額を親が一方的に決めて切るより、本人が納得して減らすほうが、その後の使い方も変わります。

逆に、「これは残す」と決めたものは、堂々と払います。学習に役立っているアプリ、家族の楽しみになっている動画配信。使っていて価値があるものまで削る必要はありません。棚卸しの目的は、支出をゼロにすることではなく、「払っている自覚のないもの」「価値に見合わないもの」をなくすことです。

子どもと一緒に管理する

この見えない月額の管理は、子どもの金融教育の良い教材になります。「あなたが使っているサービスは、全部で月いくら、年いくら」と数字で見せる。「このお金があれば、他に何ができるか」を一緒に考える。使っていないものを一緒に解約する。この一連の作業は、大人がサブスクと付き合ううえで必要なスキルそのものです。子どものうちに、小さな金額で練習しておくと、大人になってから月額に埋もれずに済みます。

特に、無料期間からの自動課金や、「入るのは簡単、解約は分かりにくい」というサービスの仕組みを、親子で理解しておくことが大切です。子どもが自分でサブスクに登録するようになる前に、「登録する前に、解約方法と月額を確認する」「無料期間の終了日をカレンダーに入れる」という習慣を教えます。これは大人にもそのまま必要なスキルです。

技術的な備えとして、子どものアカウントは、サブスクや課金に親の承認が必要な設定にしておきます。子どもがワンタップで新しいサブスクに入れる状態は、避けたい。「入りたいサービスがあったら、親に相談してから」というルールと、承認設定の両方で守ります。承認のときに、「月いくら」「無料期間はいつまで」「解約方法は」を一緒に確認する。この確認作業自体が、繰り返すうちに子どもの習慣になります。

子どもが成長して自分名義のカードやアカウントを持つようになったら、この管理は本人に完全に移ります。そのときに、「自分のサブスクを年1回棚卸しする」習慣が身についていれば、大人になってからも見えない月額に埋もれずに済みます。親が子どものサブスクを管理する期間は、その習慣を仕込むための期間だと考えています。

まとめ

  • 子どもの「見えない月額」は、金額が小さい・自動課金・無料期間からの移行、の3つで生まれ、家計簿の複数カテゴリーに分散して埋もれる
  • 子ども一人ずつ、通信・エンタメ・ゲーム・学習・その他に分けて月額を全部書き出し、年額に直す。使っていないもの・重複・無料のつもりの課金が必ず見つかる
  • 「家計から出す必要枠」(通信・学習・家族共有)と「本人の予算枠から出すもの」(本人だけの娯楽・課金)に仕分ける。前者は固定費に明示計上、後者は予算枠内で本人管理
  • 通信費は金額が大きいので格安プランへの見直しを。端末の分割代金は忘れやすいので家計簿に明記。年1回の棚卸しで、子どもと一緒にサービスを点検し、月額を更新する
  • 子どものアカウントは、サブスク登録・課金に親の承認が必要な設定にする。管理を子ども自身に移す前に、「年1回自分のサブスクを棚卸しする」習慣を仕込む

子どもの見えない月額は、放っておくと成長とともに膨らみ続けます。年1回、子ども一人ずつ書き出して可視化し、必要枠と予算枠に仕分ける。この習慣が、家計の穴を塞ぎ、同時に子どもにサブスクとの付き合い方を教えます。子ども4人分だと年間で数十万円になりうる支出を、意識下に置くか置かないかで、家計の余力はかなり変わります。これでシリーズD「見えにくい子どもの支出と向き合う」は最終回の1つ手前です。次回は、シリーズDの最終回、ひとり親の再スタートとお金を扱います。

よくある質問

Q. 子どものサブスクが多すぎて把握できません。どうすればいいですか?

A. 子ども一人ずつ、紙かスプレッドシートに「通信・エンタメ・ゲーム・学習・その他」の項目を作り、月額を全部書き出して年額に直します。家計簿アプリで「継続課金」を抽出できる機能があれば、それを使うと洗い出しが速いです。書き出すと、使っていないもの・重複・無料期間から課金に移行したものが見つかります。

Q. 子どもの通信費、いくらが妥当ですか?

A. 連絡手段として必要な範囲なら、格安SIMやキャリアの格安プランで、1人あたり月1,000〜3,000円程度に収められることが多いです。自宅にWi-Fiがあれば、外で使うデータは少なくて済みます。子どもの使い方(動画をよく見るか等)で容量を個別に調整し、端末は型落ちや中古も選択肢に入れると、負担が下がります。

Q. 子どもが無料期間のつもりで登録して、課金が始まっていました。

A. よくあることです。責める前に、まず一緒に解約し、返金の可否を確認します。そのうえで、今後のために「登録する前に、無料期間の終了日をカレンダーに入れる」「解約方法を先に確認する」というルールを決めます。子どものアカウントを、サブスク登録に親の承認が必要な設定にしておくと、この事態を仕組みで防げます。

Q. 子どものサブスクは、家計と本人のお小遣い、どちらから出すべきですか?

A. 連絡手段としての通信費、学習アプリ、家族で共有するサービスは家計から。本人だけが使う動画・音楽・ゲームの課金、ファンクラブなどは、本人の「やりたい支出」の予算枠から出すのが基本です。仕分けを明確にすると、家計が負担すべき額と、本人がやりくりすべき額がはっきりします。

関連記事


シンパパ資産設計士
4児を育てるシングルファーザー/個人事業主20年/投資家20年/兼業大家20年


📝 noteでも毎日発信中

投資20年の失敗談・シングルファーザーのリアルな日常・お金の本音——ブログでは書きにくいことをnoteに書いています。

→ note @shimpapa_shisan でフォローする

この記事を書いた人:シンパパ資産設計士

シングルファーザー × 個人事業主 × 20年投資家。4人の子どもを育てながら、資産運用・節税・保険・不動産を自分で実践中。「等身大の失敗談」と「リアルな数字」を武器に、シンパパの家計設計を発信しています。

→ 著者プロフィールを読む →

タイトルとURLをコピーしました