FP3級「タックスプランニング」完全解説【所得税・控除・申告・住民税・個人事業税を実生活で使い倒す】

税金・確定申告

  1. はじめに ─ 「税金を理解する」ことは生涯収入を10〜20%変える
  2. 結論:この分野で押さえる5つの柱
  3. 柱①:所得税の体系
    1. 10種類の所得
    2. 総合課税と分離課税
    3. 4児パパの実生活での使い方
  4. 柱②:所得控除(14種類)
    1. 主要な所得控除
    2. 4児パパの実生活での使い方
  5. 柱③:税額控除
    1. 主要な税額控除
    2. 所得控除と税額控除の違い
    3. 4児パパの実生活での使い方
  6. 柱④:確定申告
    1. 申告期限
    2. 申告が必要な人
    3. 青色申告と白色申告
    4. おすすめ会計ソフト
    5. 4児パパの実生活での使い方
  7. 柱⑤:住民税・個人事業税
    1. 住民税
    2. 個人事業税
    3. ふるさと納税の上限計算
    4. 4児パパの実生活での使い方
  8. 4児パパが実感したこの分野の効果【実数値】
    1. 効果1:青色申告65万円控除 → 年-20万円
    2. 効果2:iDeCo満額拠出(個人事業主月68,000円)→ 年-20万円
    3. 効果3:小規模企業共済月7万円 → 年-20万円
    4. 効果4:ふるさと納税12万円活用 → 実質-12万円
    5. 効果5:ひとり親控除35万円
  9. 学習のポイント
    1. 所得控除14種は「自分に該当するもの」を最初に押さえる
    2. 計算問題は「税率早見表」を覚える
    3. 確定申告 vs 年末調整
  10. 所得税計算の実践:モデルケースで学ぶ税額シミュレーション
    1. 所得税の速算表
    2. モデルケース:課税所得400万円の場合
    3. 控除を増やすとどう変わるか(比較シミュレーション)
  11. 所得控除・税額控除でよくある5つの失敗例
    1. 失敗例1:医療費控除の領収書を紛失する
    2. 失敗例2:ふるさと納税のワンストップ特例と確定申告が重複する
    3. 失敗例3:青色申告65万円控除の要件を満たせていない
    4. 失敗例4:配偶者控除・扶養控除の所得要件を誤解する
    5. 失敗例5:予定納税の通知を放置して延滞税が発生する
  12. 個人事業主が追加で押さえるべき制度:予定納税とインボイス制度
    1. 予定納税の仕組み
    2. インボイス制度と個人事業主の選択肢
  13. 住民税の納付方法:普通徴収と特別徴収の違い
    1. 個人事業税の対象業種と非対象業種
  14. 試験直前に見直したい10項目チェックリスト
  15. よくある質問(FAQ)
    1. Q1. 副業収入はいくらから申告が必要?
    2. Q2. iDeCo・小規模企業共済・つみたてNISAの優先順位は?
    3. Q3. ふるさと納税の上限を正確に知りたい
    4. Q4. 青色申告は1人で確定申告できる?
    5. Q5. 医療費控除と高額療養費はどう違う?
    6. Q6. 予定納税額の通知が来たが、今年は所得が下がりそう。どうすればいい?
    7. Q7. インボイス制度に登録すべきか迷っている
    8. Q8. 住宅ローン控除は新築か中古かで金額が変わる?
    9. Q9. 2025年度の税制改正で扶養控除の年収要件は変わった?
  16. まとめ ─ 「税金は知識量で決まる」

はじめに ─ 「税金を理解する」ことは生涯収入を10〜20%変える

FP3級4分野目「タックスプランニング」は、6分野の中で最も家計インパクトが大きい分野です。

具体的に、僕がこの分野の知識を深めて実現した節税は以下:

  • 青色申告65万円控除:年20万円超の節税
  • iDeCo満額拠出:年20万円超の節税
  • 小規模企業共済:年20万円超の節税
  • ふるさと納税最大化:年7万円相当の返礼品
  • ひとり親控除:年5万円超の節税
  • 生命保険料控除フル活用:年3万円超の節税

合計年間70万円超の節税を、毎年継続的に実現できています。

税金は払う側の知識量で決まる」というのは、20年事業主として痛感しているリアルです。

この記事では、4児シングルファーザー × 個人事業主20年として、

  • FP3級「タックスプランニング」の全体像と要点
  • 試験合格に必要な最低限の知識
  • 実生活で年70万円節税する応用方法

を本気で解説します。


結論:この分野で押さえる5つの柱

試験で出る要点 実生活で使う場面
①所得税の体系 10種類の所得・総合課税/分離課税 副業収入の正しい分類
②所得控除 14種類の控除 年70万円節税の源泉
③税額控除 住宅ローン控除・配当控除 直接的な税額減少
④確定申告 申告期限・青色申告 65万円控除の獲得
⑤住民税・個人事業税 計算方法・課税基準 自治体ふるさと納税の上限計算

→ どれも「知っている人だけが得する」性質。


柱①:所得税の体系

10種類の所得

所得 内容 課税方式
利子所得 預貯金利子 源泉分離(20.315%)
配当所得 株式配当 総合/申告分離選択
不動産所得 家賃収入 総合課税
事業所得 個人事業の利益 総合課税
給与所得 給与・賞与 総合課税
退職所得 退職金 分離課税
山林所得 山林譲渡益 分離課税
譲渡所得 不動産・株式売却益 分離課税
一時所得 保険満期金・懸賞金 総合課税
雑所得 公的年金・副業 総合課税

総合課税と分離課税

  • 総合課税:全所得を合算して累進課税
  • 分離課税:所得別に独立して課税

副業で20万円超なら確定申告必要、株式売却益は通常特定口座(源泉徴収あり)で完結

4児パパの実生活での使い方

  • 事業所得:個人事業主としての主収入
  • 不動産所得:大家業の家賃収入
  • 雑所得:講演料・スポット執筆等
  • 配当所得:特定口座で源泉徴収完結
  • 総合課税分の所得を正確に把握して翌年の予定納税を計画

柱②:所得控除(14種類)

主要な所得控除

控除 内容 控除額目安
基礎控除 全員適用 48万円
配偶者控除 専業配偶者 38万円
扶養控除 16歳以上の子・親 38〜63万円/人
社会保険料控除 国民年金・健康保険全額 実費全額
小規模企業共済等掛金控除 iDeCo・小規模企業共済全額 実費全額
生命保険料控除 一般・介護医療・個人年金各4万円 最大12万円
地震保険料控除 地震保険料 最大5万円
寄附金控除 ふるさと納税・寄附 寄附額-2,000円
医療費控除 年10万円超の医療費 実費-10万円
ひとり親控除 ひとり親 35万円
寡婦控除 寡婦 27万円
障害者控除 障害者・家族障害者 27〜75万円
勤労学生控除 学生 27万円
雑損控除 災害・盗難 損失額の一部

4児パパの実生活での使い方

  • 基礎控除 48万円(全員)
  • 扶養控除:子1(高校生)63万円 + 子2-4 38万円 × 3 = 177万円
  • 社会保険料控除:国保+国民年金 約60万円
  • 小規模企業共済等掛金控除:iDeCo + 小規模企業共済 = 月14万円 × 12 = 168万円
  • 生命保険料控除:12万円
  • 寄附金控除:ふるさと納税 7万円-2,000円 = 約7万円
  • ひとり親控除:35万円
  • 合計控除額:約507万円

→ 所得から507万円減額 → 課税所得激減 → 税率も下がる

詳しくはシングルファーザーの節税まとめiDeCo完全ガイド小規模企業共済完全ガイドで。


柱③:税額控除

主要な税額控除

控除 内容 控除額
住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除) 借入残高の0.7% 最大455万円(13年)
配当控除 配当所得を総合課税申告時 配当の10%(住民税2.8%含む)
外国税額控除 外国で課税済の所得 二重課税回避

所得控除と税額控除の違い

  • 所得控除:所得から減額 → 税率分の節税
  • 税額控除:税額から直接減額 → 全額節税効果

→ 税額控除の方が効果が大きい(ただし条件厳しい)

4児パパの実生活での使い方

  • 住宅ローン控除:年20万円超の税額軽減
  • 配当控除:高配当株は特定口座源泉徴収のままが多くの場合得
  • 外国税額控除:米国ETFの分配金で活用

柱④:確定申告

申告期限

  • 期限:毎年3月15日
  • 振替納税:4月下旬引落

申告が必要な人

  • 給与年収2,000万円超
  • 副業所得20万円超
  • 個人事業主
  • 不動産所得あり
  • 住宅ローン控除1年目
  • 医療費控除を取りたい人
  • ふるさと納税6自治体超(ワンストップ特例外)

青色申告と白色申告

項目 白色申告 青色申告
控除 なし 最大65万円
帳簿 簡易 複式簿記
損失繰越 なし 3年繰越可
専従者給与 限度額あり 全額経費可

青色申告は個人事業主のマスト。簿記3級レベルで対応可能。

詳しくは個人事業主の確定申告完全ガイドで。

おすすめ会計ソフト

詳しい比較はfreee vs マネーフォワード徹底比較で。

4児パパの実生活での使い方

  • 青色申告承認申請書を独立時に提出
  • 複式簿記で帳簿管理(freee使用)
  • 65万円控除 × 税率30% = 約20万円/年の節税

柱⑤:住民税・個人事業税

住民税

  • 所得割10% + 均等割約5,000円
  • 前年所得に対して課税
  • 6月から翌年5月まで12ヶ月で納付

個人事業税

  • 個人事業主向け
  • 業種別税率 3〜5%
  • 事業主控除290万円あり(年所得290万円までは課税なし)

ふるさと納税の上限計算

控除上限額 ≈ 住民税所得割額 × 20% + 2,000円

例:住民税所得割 50万円 → 上限約 10万円超

→ FP3級の知識で自分の正確な上限を計算できると、ふるさと納税がフル活用できる。

4児パパの実生活での使い方

  • ふるさと納税上限:約12万円
  • さとふる・ふるなび・楽天ふるさとの3社比較
  • 楽天ふるさとがSPU倍率最強で活用中

詳しくはふるさと納税 個人事業主完全ガイドふるさと納税 おすすめ返礼品ランキング2026で。


4児パパが実感したこの分野の効果【実数値】

効果1:青色申告65万円控除 → 年-20万円

  • 学んだ知識:青色申告制度・簿記の必要性
  • 結果:毎年継続20万円超の節税

効果2:iDeCo満額拠出(個人事業主月68,000円)→ 年-20万円

  • 学んだ知識:小規模企業共済等掛金控除
  • 結果:年所得控除81.6万円 → 税率30%で-24.5万円

効果3:小規模企業共済月7万円 → 年-20万円

  • 学んだ知識:廃業時の退職金代替
  • 結果:年所得控除84万円 → 税率30%で-25.2万円

効果4:ふるさと納税12万円活用 → 実質-12万円

  • 学んだ知識:住民税所得割×20%+2,000円
  • 結果:12万円の返礼品(実質負担2,000円)

効果5:ひとり親控除35万円

  • 学んだ知識:寡夫控除→ひとり親控除統合
  • 結果:所得控除35万円 → 税率30%で-10.5万円

年70〜100万円規模の節税を毎年継続実現

詳しくはシングルファーザーの節税まとめで。


学習のポイント

所得控除14種は「自分に該当するもの」を最初に押さえる

全部を完璧に覚えるより、自分が使う可能性のあるものから覚えると実生活に直結。

計算問題は「税率早見表」を覚える

所得税の累進税率(5%/10%/20%/23%/33%/40%/45%)を頭に入れておくと、節税効果のイメージが湧く。

確定申告 vs 年末調整

  • 会社員は年末調整で完結(住宅ローン控除1年目以外)
  • 個人事業主は確定申告必須

所得税計算の実践:モデルケースで学ぶ税額シミュレーション

タックスプランニングの試験問題は、実際に手を動かして計算してみると理解が一気に深まります。ここでは架空のモデルケースを使って、課税所得の計算から税額算出までの流れを追ってみます。

所得税の速算表

課税所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超330万円以下 10% 9.75万円
330万円超695万円以下 20% 42.75万円
695万円超900万円以下 23% 63.6万円
900万円超1,800万円以下 33% 153.6万円
1,800万円超4,000万円以下 40% 279.6万円
4,000万円超 45% 479.6万円

所得税額は「課税所得金額 × 税率 − 控除額」で一発で求められます。試験でも実生活でも、この速算表が使えるかどうかで計算スピードがまったく変わります。

モデルケース:課税所得400万円の場合

課税所得が400万円のケースで計算してみましょう。

  • 該当する区分:330万円超695万円以下(税率20%・控除額42.75万円)
  • 所得税額:400万円 × 20% − 42.75万円 = 37.25万円
  • 復興特別所得税(所得税額の2.1%):37.25万円 × 2.1% ≈ 0.78万円
  • 合計:約38万円

これに住民税(課税所得の約10%=約40万円)を加えると、課税所得400万円のケースで税負担は年間約78万円にのぼります。ここから所得控除を1つ積み増すごとに、税率20%であれば控除額×20%の所得税と、控除額×10%の住民税、合わせて控除額の約3割が節税される計算です。

控除を増やすとどう変わるか(比較シミュレーション)

所得控除の合計額 課税所得 所得税額(概算) 節税額(控除ゼロとの差)
0円 400万円 約37.3万円
100万円 300万円 約20.3万円 約17万円
300万円 100万円 約5万円 約32万円
500万円 0円(所得税ゼロ) 0円 約37万円

この表からわかる通り、所得控除を積み増すほど節税効果は線形ではなく逓増的に効いてきます。課税所得がゼロに近づくにつれて、それ以上控除を増やしても所得税の節税効果は頭打ちになる一方、住民税の均等割や国民健康保険料の算定基準にも波及するため、控除の設計は毎年の所得水準を見ながら微調整するのが実務上のポイントです。


所得控除・税額控除でよくある5つの失敗例

タックスプランニングは知っているだけでは節税になりません。申告の現場でよく見かける失敗例を5つ整理しておきます。

失敗例1:医療費控除の領収書を紛失する

医療費控除は年間10万円(または所得の5%)を超えた分が対象ですが、通院のたびに受け取る領収書を1年分きちんと保管できている人は多くありません。医療費控除の明細書は国税庁のフォーマットに沿って作成しますが、元になる領収書やレシートが手元にないと正確な集計ができず、結果的に本来受けられる控除を諦めてしまうケースが目立ちます。医療費専用の封筒やスマホの家計簿アプリでのレシート撮影管理を習慣化しておくと、確定申告シーズンに慌てずに済みます。

失敗例2:ふるさと納税のワンストップ特例と確定申告が重複する

ふるさと納税は寄附先が5自治体以内であれば「ワンストップ特例制度」で確定申告なしに控除が完結しますが、医療費控除や副業所得の申告などで確定申告をする必要が生じた場合、ワンストップ特例の申請は自動的に無効になります。この場合、ふるさと納税分も含めて確定申告書に寄附金控除として記載し直す必要があり、これを忘れると住民税の控除が反映されないまま放置されてしまいます。確定申告をする年は、ふるさと納税も申告書に含めるという意識を持っておくことが大切です。

失敗例3:青色申告65万円控除の要件を満たせていない

青色申告特別控除は65万円・55万円・10万円の3段階があり、65万円控除を受けるには複式簿記での記帳に加えて、e-Tax(電子申告)による提出または電子帳簿保存法に対応した帳簿保存のいずれかが必要です。紙で印刷して郵送しているだけでは満額の65万円ではなく55万円控除にとどまってしまいます。会計ソフトを導入していても、提出方法まで意識していないと10万円分の控除を毎年取りこぼすことになります。

失敗例4:配偶者控除・扶養控除の所得要件を誤解する

扶養控除や配偶者控除は「年収の壁」という言葉だけが独り歩きしがちですが、実際の判定基準は給与収入ではなく合計所得金額です。給与収入と給与所得(給与所得控除後の金額)を混同して計算してしまい、扶養の範囲を超えているのに控除を受け続けてしまう、あるいは逆に扶養に入れられるのに漏れてしまうといった誤りがよく起こります。年の途中で家族の収入見込みが変わった場合は、年末調整や確定申告の前に一度所得金額ベースで計算し直すのが安全です。

失敗例5:予定納税の通知を放置して延滞税が発生する

前年の所得税額が一定額を超えると、税務署から予定納税額の通知書が送られてきます。これに気づかず納付期限を過ぎてしまうと、延滞税が発生します。個人事業主は毎年の所得変動が大きいため、前年並みの予定納税通知が来ても実際の所得が下がっている年は「減額申請」という手続きで予定納税額を減らすことも可能です。通知を放置せず、内容を確認する習慣が延滞税の予防になります。


個人事業主が追加で押さえるべき制度:予定納税とインボイス制度

FP3級の試験範囲を超えますが、個人事業主として長く事業を続ける上では、予定納税とインボイス制度(適格請求書等保存方式)の理解も欠かせません。

予定納税の仕組み

  • 前年の所得税額(予定納税基準額)が15万円以上の場合に対象になる
  • 納付時期は7月(第1期)11月(第2期)の年2回
  • 金額は原則前年の所得税額の1/3ずつ
  • 本年の所得が前年より大きく下がる見込みの場合は予定納税額の減額申請が可能

予定納税は「来年払う税金を先払いする」制度のため、資金繰りを考えるうえでは年間の事業所得の見込みを早めに立てて、7月・11月に向けて納税資金を確保しておく必要があります。

インボイス制度と個人事業主の選択肢

2023年10月から始まったインボイス制度により、課税事業者は「適格請求書発行事業者」として登録しないと、取引先が仕入税額控除を受けられなくなりました。個人事業主にとっての実務上の論点は次の3つです。

  • 免税事業者のまま据え置く:年間売上1,000万円以下であれば消費税の申告・納税は不要。ただし取引先によっては値引き交渉や取引縮小のリスクがある
  • 適格請求書発行事業者に登録する:消費税の申告義務が発生するが、取引先との関係を維持しやすい
  • 2割特例を使う:インボイス登録に伴い新たに課税事業者になった小規模事業者向けの経過措置で、売上に係る消費税額の2割を納付額とする簡易な計算方法(期間限定の措置のため、適用可否は毎年確認が必要)

取引先が主に事業者(BtoB)か消費者(BtoC)かによって、インボイス登録の必要性は大きく変わります。事業内容と取引先の構成を踏まえて、顧問税理士や税務署の相談窓口で確認しておくと安心です。


住民税の納付方法:普通徴収と特別徴収の違い

住民税の納付方法には「普通徴収」と「特別徴収」の2種類があります。会社員は給与から天引きされる特別徴収が原則ですが、個人事業主は自分で納付する普通徴収が基本です。

区分 対象 納付方法
特別徴収 給与所得者 毎月の給与から天引き(6月〜翌5月の12回)
普通徴収 個人事業主・年金受給者等 年4回(6月・8月・10月・翌1月)の分割納付、または一括納付

普通徴収は納付書が自宅に届く形式のため、期限管理を自分で行う必要があります。事業所得が変動する年は、前年の所得を基準に決まる住民税額と当年の資金繰りにズレが生じやすく、納税用の資金をあらかじめ別口座に取り分けておく運用が実務上は安全です。

個人事業税の対象業種と非対象業種

個人事業税はすべての事業に課税されるわけではなく、地方税法で定められた法定70業種にのみ課税されます。物品販売業・請負業・製造業・不動産貸付業などの多くの業種が対象になる一方、文筆業やソフトウェア開発の一部など、業種の実態によっては非課税と判断されるケースもあります。自分の事業が課税対象かどうかは、開業時に税務署や都道府県税事務所に確認しておくと、想定外の納税通知に慌てずに済みます。


試験直前に見直したい10項目チェックリスト

タックスプランニング分野の学習を一通り終えたら、以下のチェックリストで最終確認をしておくと得点が安定します。

  • 10種類の所得の名称と課税方式(総合課税・分離課税・源泉分離課税)を即答できるか
  • 所得税の速算表を見ずに「課税所得×税率−控除額」の計算式を書けるか
  • 基礎控除・扶養控除・配偶者控除の控除額と要件を混同していないか
  • 社会保険料控除と小規模企業共済等掛金控除の違いを説明できるか
  • 医療費控除の計算式(支払った医療費−保険金等−10万円)を正確に覚えているか
  • 青色申告特別控除の3段階(65万円・55万円・10万円)の要件の違いを言えるか
  • 確定申告の期限(原則3月15日)と申告が必要な人の条件を挙げられるか
  • 住民税の所得割・均等割の仕組みと普通徴収・特別徴収の違いを説明できるか
  • ふるさと納税の控除上限額の計算式(住民税所得割×20%+2,000円)を使えるか
  • 税額控除(住宅ローン控除・配当控除)と所得控除の効果の違いを理解しているか

この10項目に淀みなく答えられれば、タックスプランニング分野は本試験でも十分に得点源にできます。


よくある質問(FAQ)

Q1. 副業収入はいくらから申告が必要?

A. 給与所得者は副業所得20万円超で確定申告必要。

住民税は20万円以下でも申告必須(市町村役場へ)。

Q2. iDeCo・小規模企業共済・つみたてNISAの優先順位は?

A. 個人事業主:小規模企業共済 → iDeCo → つみたてNISA

会社員:つみたてNISA → iDeCo

Q3. ふるさと納税の上限を正確に知りたい

A. 各ふるさと納税サイトのシミュレーターで簡易計算。

正確には前年の住民税課税通知書から計算。

Q4. 青色申告は1人で確定申告できる?

A. freee・マネーフォワード等の会計ソフトを使えば1人で可能。

複式簿記が不安なら簿記3級学習がおすすめ。

Q5. 医療費控除と高額療養費はどう違う?

A. 高額療養費=支払時の自己負担上限、医療費控除=確定申告での所得控除

両方併用可能。

Q6. 予定納税額の通知が来たが、今年は所得が下がりそう。どうすればいい?

A. 税務署に「予定納税額の減額申請書」を提出すれば、実際の所得見込みに応じて予定納税額を減らすことができます。申請期限は7月分・11月分それぞれ定められているため早めの確認が必要です。

Q7. インボイス制度に登録すべきか迷っている

A. 主要取引先が消費税の課税事業者(法人・個人事業主)であれば登録を検討する価値があります。消費者向け取引が中心であれば、免税事業者のまま据え置く選択肢も十分に合理的です。

Q8. 住宅ローン控除は新築か中古かで金額が変わる?

A. はい。省エネ性能等の住宅区分(認定住宅・ZEH水準省エネ住宅・省エネ基準適合住宅・その他の住宅)によって借入限度額が異なり、控除期間も新築か既存住宅かで13年・10年と変わります。契約前に区分を確認しておくことが重要です。

Q9. 2025年度の税制改正で扶養控除の年収要件は変わった?

A. 2025年度税制改正により、扶養控除等の対象となる合計所得金額の要件が見直され、いわゆる「年収の壁」の水準が引き上げられました。制度改正は毎年入るため、最新の国税庁の発表を確認する習慣が欠かせません。


まとめ ─ 「税金は知識量で決まる」

FP3級「タックスプランニング」は、「税金は払う側の知識量で決まる」という現実を体感できる分野です。

押さえるべき視点 実生活での効果
14種の所得控除 自分に該当するものをフル活用
青色申告65万円控除 個人事業主の必須
ふるさと納税の上限計算 実質負担2,000円で返礼品
iDeCo・小規模企業共済 各年20万円超の節税
配当控除 高配当株の最適化

僕は4児シングルファーザー × 個人事業主として、この分野の知識だけで毎年70万円以上の節税を継続。

生涯換算で2,000万円以上の差を生んでいます。

節税は副業ではなく、知識量によるリターン投資」。

これがFP3級タックスプランニングの本質です。


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