子ども4人の教育費総額を年度別一覧表で試算【4児パパの計算方法を全公開】

保険・教育費
  1. はじめに ― 「教育費が見えない」が一番の不安
    1. 最初に整理:「教育費」と「子育て費用総額」は別物
  2. 結論:4人全員「公立+私立文系大学」で総額 約4,550万円
  3. 教育費試算の考え方 ― 5つのステップ
    1. ステップ1:子の生年月日から「学年カレンダー」を作る
    2. ステップ2:ステージ別の「採用値」を決める
      1. 本記事の採用値 一覧(年齢順)
      2. 塾費モデル(中学・高校の学年別)
    3. ステップ3:無償化・支援制度を差し引く
    4. ステップ4:年度ごとに並べて「ヤマ場」を見つける
    5. ステップ5:親の年齢を横に書き添える
  4. モデルケース:子4人の教育費 年度別一覧表(2014〜2042年度)
    1. 一覧表から見えること(4児家庭のリアル)
    2. 【最重要】多子世帯減免の「トラップ」 ― 第3子・第4子は対象外期間がある
  5. 進路パターン別 総額比較(1人あたり)
  6. 4児パパ流:試算を「家計設計」につなげる3つの工夫
    1. 1. 親の年齢を縦に並べる(超重要)
    2. 2. 「貯めどき」に大学資金を仕込む
    3. 3. 年1回、一覧表をメンテナンスする
  7. よくある質問
    1. Q. 塾代はどこまで見込めばいい?
    2. Q. 児童手当は教育費に充てるべき?
    3. Q. きょうだいで大学在学が重なる年が怖いです
    4. Q. 試算より実際が多くなりがちなのはどこ?
  8. まとめ:今日から作る3ステップ
    1. ステップ1:子全員の生年月日から学年カレンダーを作る
    2. ステップ2:本記事の単価表を当てはめて年度別一覧表にする
    3. ステップ3:親の年齢を書き添えて、ヤマ場と貯めどきに印をつける
  9. 関連note:4児パパの「震えた夜」
  10. おわりに
  11. 免責事項

はじめに ― 「教育費が見えない」が一番の不安

「子ども4人で教育費はいくらかかるんだろう」

4児シングルファーザーの私が、ひとり親になったとき真っ先に向き合った問いです。「1人2,000万円とも2,500万円とも聞く」なら4人で1億円——数字が大きすぎて、最初は思考が止まりました。

最初に整理:「教育費」と「子育て費用総額」は別物

実は、世間で言われる金額には2種類の定義が混ざっています。ここを整理しないと、試算が混乱します。

呼び方 含まれるもの 1人あたり目安
教育費(本記事の対象) 学費・給食費・塾・習い事など学校関連の支出 約900万〜1,650万円(進路による)
子育て費用総額 教育費+養育費(食費・衣服・医療・お小遣い・レジャー等の生活費) 約2,000万〜2,500万円

「1人2,000万円」とよく言われるのは下段の養育費込みの総額です。ただ、養育費(食費・衣服など)は子がいる限り毎月の生活費として自然に出ていくもので、「いつ・いくら準備するか」を設計すべきなのは上段の教育費、特に支出が集中する学費の部分です。

だから本記事では、準備の設計図が必要な「教育費」に絞って年度別に試算します。養育費込みの全体像が知りたい場合は、本記事の数字に「1人あたり月5〜7万円×22年(約1,300〜1,800万円)」の生活費を足し合わせるとおおよその総額になります。

でも断言します。教育費の不安は、年齢別の一覧表に落とし込んだ瞬間に半分以下になります

総額で見ると怖い数字も、「何年度に・いくら必要か」に分解すると、準備できる時間とヤマ場が見えてくるからです。

この記事では、子4人のモデルケースを使って、教育費を1年度ずつ全部試算します。そのまま自分の子の生年月日に置き換えれば、わが家専用の教育費一覧表が作れる構成にしました。

※本記事のモデルケースの生年月日は説明用の例であり、実在の子どものものではありません。金額は文部科学省「子供の学習費調査」等の公表データをもとにした概算です。


結論:4人全員「公立+私立文系大学」で総額 約4,550万円

先に結論です。モデルケース(4人とも保育園→公立小中高→私立文系大学・自宅通学)の場合:

項目 金額
1人あたり総額(0〜22歳) 約870万〜1,176万円(減免適用状況で変動・後述)
4人合計 約3,930万円(多子世帯の大学減免を反映)
支出期間 29年間(第1子誕生〜末子大学卒業)
年平均 約135万円
ピーク年度の支出 約240万円(後述)

ポイントは3つ。

  1. 29年かけて払う3,930万円であって、一括で必要な金額ではない
  2. ただし支出はまったく均等ではない。ピーク年は年240万円、序盤は年38万円と約6倍の差がある
  3. ヤマ場は2つある。第1ピーク=受験イヤー(高3塾費×高校入学の重なり)、第2ピーク=減免が効かない下の子2人の大学が重なる年(トラップ・後述)

この「時間軸の偏り」を見える化するのが、年齢別一覧表の役割です。


教育費試算の考え方 ― 5つのステップ

ステップ1:子の生年月日から「学年カレンダー」を作る

教育費は年齢ではなく学年(年度)で動きます。日本の学校は4月始まり・4月2日〜翌4月1日生まれが同学年。まず全員分の入学・卒業年度を確定させます。

モデルケース(生年月日はすべて例):

生年月日(例) 小学校入学 中学入学 高校入学 大学入学 大学卒業
第1子 2014年4月13日 2021年4月 2027年4月 2030年4月 2033年4月 2037年3月
第2子 2016年6月24日 2023年4月 2029年4月 2032年4月 2035年4月 2039年3月
第3子 2018年8月7日 2025年4月 2031年4月 2034年4月 2037年4月 2041年3月
第4子 2020年9月21日 2027年4月 2033年4月 2036年4月 2039年4月 2043年3月

カレンダーを並べただけで、すでに見えてくるものがあります。2027年は「第1子の中学入学」と「第4子の小学校入学」が同時2033年は「第1子の大学入学」と「第4子の中学入学」が同時。重なりの年=支出が跳ねる年です。

ステップ2:ステージ別の「採用値」を決める

本記事で使う金額を、年齢の若い順に整理しました。これをそのまま使えば、どの家庭でも一覧表が作れます。

本記事の採用値 一覧(年齢順)

ステージ 年間の採用値 内訳 入学時の一時費用
保育園 0〜2歳児クラス 36万円 保育料 月3万円×12(認可園は世帯所得に応じた応能負担。月3万円は中間的な世帯の目安・第2子以降は減免あり) 入園時 2万円(教材・用品など)
保育園・幼稚園 3〜4歳児クラス 10万円 利用料は無償化で0円+対象外の実費(給食費・行事費・教材費等)10万円
同 5歳児クラス(年長) 17万円 実費10万円+習い事7万円
公立小学校 35万円 文科省「子供の学習費調査」公立小平均。学校教育費 約6.6万円+給食費 約3.9万円+学校外活動費 約24.8万円(習い事・スポーツ・芸術・補助学習等)。習い事はこの中に含む 入学時 15万円(ランドセル・学用品など)
公立中学校 43〜53万円 学校関連 約17万円(校納金・給食・教材等)+塾26〜36万円(学年別は下記) 入学時 20万円(制服+部活など)
公立高校 59〜94万円 学校関連 約31万円−就学支援金11.88万円+塾32〜75万円(学年別は下記) 入学時 20万円(制服+部活など)
私立文系大学 90万円 授業料(年)。多子世帯減免の適用時は20万円(減免70万円) 入学時 60万円(入学金+設備費など。授業料は含まない。減免適用時は実質34万円)

※参考:国公立大学なら授業料 年約53.6万円+入学金 約28万円。私立理系は授業料 年約110〜120万円。

塾費モデル(中学・高校の学年別)

中学(集団指導塾の目安):入塾金 11,000円

学年 月額の目安 年間(本記事の採用値)
中1 約22,000円〜 約27万円(入塾金込み)
中2 約22,000円〜(上位クラスで増) 約26万円
中3 約30,000円前後〜(受験対策で増加) 約36万円

高校(講習込みの年間目安)

学年 月謝の目安 年間の目安(講習込み) 本記事の採用値
高1 1.5〜3万円 約24〜40万円 32万円
高2 2〜3.5万円 約30〜50万円 40万円
高3 3〜5万円超 約50〜100万円超 75万円

※高3の塾費はレンジが特に広く(志望校・科目数・予備校か個別かで変動)、本記事は中間値75万円を採用。難関私大・国公立志望で本格的に通うと100万円超もあり得ます。

※中学・高校の塾費を別建てにしているのは、文科省平均(公立中54万円・公立高51万円)に含まれる学校外活動費が「通塾しない家庭も含んだ平均」のため。進学塾に通う前提なら実額で見積もる方が現実に近くなります。一方、小学校は平均値(35万円・習い事込み)をそのまま採用しています。

ステップ3:無償化・支援制度を差し引く

ここを忘れると過大な試算になります。2026年時点で使える主な制度:

  • 幼児教育・保育の無償化(2019年10月〜):3〜5歳児クラスの利用料が無償
  • 保育料の多子減免:第2子以降は減免あり(2025年9月から第2子以降原則無償化の方向)。4児家庭はフル活用
  • 高校無償化(就学支援金):公立 年11.88万円。2026年4月から所得制限撤廃、私立は上限45.7万円
  • 大学等修学支援新制度多子世帯(扶養する子3人以上)は2025年から所得制限なしで授業料減免(私立 年約70万円+入学金約26万円)。4児家庭はど真ん中の対象
  • 児童手当:2024年10月拡充で高校生年代まで延長・第3子以降は月3万円

→ 詳しくは教育費が足りない時の対処法【7つの選択肢】にまとめています。

※本記事の一覧表は大学の多子世帯減免(私立:授業料 年約70万円+入学金約26万円)を反映済みです。ただし減免には「扶養する子3人以上」の条件があり、上の子の卒業で対象から外れる期間がある点に注意(一覧表の後で詳述)。保育料の多子減免は未反映(保守側)です。

ステップ4:年度ごとに並べて「ヤマ場」を見つける

単価×年数を年度別・全員分合算で並べると、世帯の支出が跳ねる年が見えます。受験期・入学年・きょうだいの重なりです。

ステップ5:親の年齢を横に書き添える

これが4児パパが一番大事にしているステップです。「末子の大学卒業時、自分は何歳か」「老後資金の準備と教育費ピークがどう重なるか」——家計全体の設計は、ここで初めて立体になります。


モデルケース:子4人の教育費 年度別一覧表(2014〜2042年度)

4人とも保育園→公立小中高→私立文系大学(自宅通学)。親の年齢は2014年度に30歳(例)として併記します。金額は万円です。

年度 第1子 第2子 第3子 第4子 世帯年間 累計
2014 30歳 0歳 0 0
2015 31歳 保育38
(=月3万×12+入園2)
38 38
2016 32歳 保育36
(=月3万×12)
0歳 36 74
2017 33歳 保育36
(=月3万×12)
保育38
(=月3万×12+入園2)
74 148
2018 34歳 園実費10
(=給食・行事等の実費)
保育36
(=月3万×12)
0歳 46 194
2019 35歳 園実費10
(=給食・行事等の実費)
保育36
(=月3万×12)
保育38
(=月3万×12+入園2)
84 278
2020 36歳 園17
(=園実費10+習い事7)
園実費10
(=給食・行事等の実費)
保育36
(=月3万×12)
0歳 63 341
2021 37歳 小1 50
(=小35+入学15)
園実費10
(=給食・行事等の実費)
保育36
(=月3万×12)
保育38
(=月3万×12+入園2)
134 475
2022 38歳 小2 35
(=公立小平均・習い事込み)
園17
(=園実費10+習い事7)
園実費10
(=給食・行事等の実費)
保育36
(=月3万×12)
98 573
2023 39歳 小3 35
(=公立小平均・習い事込み)
小1 50
(=小35+入学15)
園実費10
(=給食・行事等の実費)
保育36
(=月3万×12)
131 704
2024 40歳 小4 35
(=公立小平均・習い事込み)
小2 35
(=公立小平均・習い事込み)
園17
(=園実費10+習い事7)
園実費10
(=給食・行事等の実費)
97 801
2025 41歳 小5 35
(=公立小平均・習い事込み)
小3 35
(=公立小平均・習い事込み)
小1 50
(=小35+入学15)
園実費10
(=給食・行事等の実費)
130 931
2026 42歳 小6 35
(=公立小平均・習い事込み)
小4 35
(=公立小平均・習い事込み)
小2 35
(=公立小平均・習い事込み)
園17
(=園実費10+習い事7)
122 1,053
2027 43歳 中1 64
(=学校17+入学20+塾27)
小5 35
(=公立小平均・習い事込み)
小3 35
(=公立小平均・習い事込み)
小1 50
(=小35+入学15)
184 1,237
2028 44歳 中2 43
(=学校17+塾26)
小6 35
(=公立小平均・習い事込み)
小4 35
(=公立小平均・習い事込み)
小2 35
(=公立小平均・習い事込み)
148 1,385
2029 45歳 中3受験 53
(=学校17+塾36)
中1 64
(=学校17+入学20+塾27)
小5 35
(=公立小平均・習い事込み)
小3 35
(=公立小平均・習い事込み)
187 1,572
2030 46歳 高1 71
(=学校31−支援金12+入学20+塾32)
中2 43
(=学校17+塾26)
小6 35
(=公立小平均・習い事込み)
小4 35
(=公立小平均・習い事込み)
184 1,756
2031 47歳 高2 59
(=学校31−支援金12+塾40)
中3受験 53
(=学校17+塾36)
中1 64
(=学校17+入学20+塾27)
小5 35
(=公立小平均・習い事込み)
211 1,967
2032 48歳 高3受験 94
(=学校31−支援金12+塾75)
高1 71
(=学校31−支援金12+入学20+塾32)
中2 43
(=学校17+塾26)
小6 35
(=公立小平均・習い事込み)
243(ピーク) 2,210
2033 49歳 大1 54
(=入学60+授業料90−多子減免96)
高2 59
(=学校31−支援金12+塾40)
中3受験 53
(=学校17+塾36)
中1 64
(=学校17+入学20+塾27)
230 2,440
2034 50歳 大2 20
(=授業料90−多子減免70)
高3受験 94
(=学校31−支援金12+塾75)
高1 71
(=学校31−支援金12+入学20+塾32)
中2 43
(=学校17+塾26)
228 2,668
2035 51歳 大3 20
(=授業料90−多子減免70)
大1 54
(=入学60+授業料90−多子減免96)
高2 59
(=学校31−支援金12+塾40)
中3受験 53
(=学校17+塾36)
186 2,854
2036 52歳 大4 20
(=授業料90−多子減免70)
大2 20
(=授業料90−多子減免70)
高3受験 94
(=学校31−支援金12+塾75)
高1 71
(=学校31−支援金12+入学20+塾32)
205 3,059
2037 53歳 卒業🌸 大3 20
(=授業料90−多子減免70)
大1 54
(=入学60+授業料90−多子減免96)
高2 59
(=学校31−支援金12+塾40)
133 3,192
2038 54歳 大4 20
(=授業料90−多子減免70)
大2 20
(=授業料90−多子減免70)
高3受験 94
(=学校31−支援金12+塾75)
134 3,326
2039 55歳 卒業🌸 大3 90
(=授業料・減免対象外)
大1 150
(=入学60+授業料90・減免対象外)
240(第2ピーク) 3,566
2040 56歳 大4 90
(=授業料・減免対象外)
大2 90
(=授業料・減免対象外)
180 3,746
2041 57歳 卒業🌸 大3 90
(=授業料・減免対象外)
90 3,836
2042 58歳 大4 90
(=授業料・減免対象外)
90 3,926

※金額の単位は万円。「小35」=文科省調査の公立小平均(学校教育費6.6+給食3.9+習い事等の学校外活動費24.8)。「学校」=中学17万円・高校31万円(校納金・給食・教材等の学校関連費。塾は別建て)。「支援金」=高等学校等就学支援金 年11.88万円。「保育」=認可園の応能負担・月3万円は中間的な世帯の目安。「園実費」=3〜5歳児クラスの無償化対象外実費。「多子減免」=大学等修学支援新制度(私立:授業料 年70万円・入学金26万円を減免)。入学時の一時費用は保育2万/小15万/中20万/高20万/大60万を入学年に計上。2043年3月、第4子卒業ですべて完了です。

一覧表から見えること(4児家庭のリアル)

  1. 序盤(2014〜2026)は年38〜134万円。保育料と習い事が重なる時期はあるが、まだ耐えられる水準。ここが最大の貯めどき
  2. 第1ピークは2032年度の年243万円=第1子の高3塾費94万円と第2子の高校入学71万円が重なる「受験イヤー」第2ピークは2039年度の年240万円減免が効かない第3子(大3)と第4子(大1・入学60万円込み)の大学が重なる年。多子減免で上の子の大学は年20〜54万円まで軽くなるのに、下の子はフル負担という対比が数字に出る
  3. 2032〜2034年は3年連続で年228万円超。受験・入学イベントが毎年重なるため。2027〜2040年は年130万円以上が続く長い高原地帯
  4. 親の年齢で見ると、第1ピークは48歳・第2ピークは55歳、末子卒業は58歳。「定年までに教育費を完走し、そこから老後資金を仕上げる」という人生全体の時間割が、この1枚で見える
  5. 多子減免のおかげで第1子・第2子の大学は年20〜54万円と劇的に軽くなる。一方で——

【最重要】多子世帯減免の「トラップ」 ― 第3子・第4子は対象外期間がある

大学の多子世帯減免(所得制限なし)の条件は「扶養する子が3人以上」です。ここに見落としがちな罠があります。上の子が卒業・就職して扶養から外れると、世帯の扶養人数が減って対象から外れるのです。

モデルケースで判定すると:

大学在学 減免の適用 大学4年間の負担
第1子 2033〜2036 4年間フル適用(扶養4人) 約114万円(▲306万円)
第2子 2035〜2038 4年間フル適用(扶養3〜4人) 約114万円(▲306万円)
第3子 2037〜2040 大1・大2のみ(2039年に第2子が扶養を外れ2人に) 約254万円(▲166万円)
第4子 2039〜2042 全期間対象外(扶養2人以下) 約420万円(減免なし)

つまり「子が多いほど有利」なのは上の子だけで、下の子ほど減免が効かない逆転現象が起きます。4児家庭こそ、第4子の大学資金420万円は減免をあてにせずフルで準備しておく必要があります。※扶養の数え方・制度詳細は変更され得るため、進学時点の最新要件を必ず確認してください。


進路パターン別 総額比較(1人あたり)

進路が変わると1人あたり総額はこう変わります(自宅通学前提の概算):

進路パターン 1人あたり総額 4人合計の目安
オール公立+国公立大学 約900万円 約3,600万円
オール公立+私立文系大学(モデルケース:塾・習い事込み・多子減免反映) 約870万〜1,176万円(減免適用で変動) 約3,930万円
オール公立+私立理系大学 約1,240万円 約4,960万円
高校私立+私立文系大学 約1,300万円 約5,200万円
中学から私立+私立理系大学 約1,650万円 約6,600万円
大学が自宅外通学(下宿)の場合 上記+300〜400万円 +人数分

重要なのは、「進路の選択=数百万円単位の意思決定」だという感覚です。良い・悪いではなく、選択肢ごとの金額を知った上で家族で話し合えるかどうかが分かれ目になります。多子世帯の修学支援新制度(授業料減免)を使えば、大学費用はここから大きく圧縮できる可能性があります。


4児パパ流:試算を「家計設計」につなげる3つの工夫

1. 親の年齢を縦に並べる(超重要)

上の一覧表には、親の年齢(2014年度に30歳の例)を併記しました。自分の表を作るときも必ず親の年齢列を入れてください。「末子卒業時に58歳」のように見えると、教育費と老後資金の準備をどう並走させるかが具体的に考えられるようになります。

教育費の高原地帯(2033〜2038)が、自分の50代と重なるのか、40代のうちに来るのか。それによって働き方・繰上げ返済・iDeCo拠出の優先順位がすべて変わります。

→ 将来設計の全体像はシングルファーザーの将来設計【20年計画】で公開しています。

2. 「貯めどき」に大学資金を仕込む

一覧表が教えてくれる最大の戦略ポイントは、序盤の低燃費期間(年36〜122万円の時期)が貯めどきだということです。

多子減免を反映した大学費用4人分は約902万円(114+114+254+420)。月4万円×19年(2033年の大学期入りまで)=912万円で、ほぼ全額を貯めどき期間で作れる計算です。特に減免が効かない第4子の420万円を最優先で別枠確保するのがわが家の方針。中高の塾費(4人分計約500万円)は積立ではなく、その時々の月次家計から出す設計が現実的です。

3. 年1回、一覧表をメンテナンスする

教育費の一覧表は「作って終わり」ではなく、年1回の更新で生きた道具になります。

  • 制度改正を反映(無償化拡充・児童手当・支援金の変更)
  • 子の進路希望の変化を反映(私立志望に変わった等)
  • 実際にかかった額で単価を補正(わが家の実費データ化)

わが家では毎年4月、新学年が始まったタイミングで家計会議とセットで見直しています。


よくある質問

Q. 塾代はどこまで見込めばいい?

公的調査の平均値(本記事の単価)には平均的な学校外活動費が含まれていますが、中学受験をする場合は小4〜小6で別途年50〜100万円を見込む必要があります。中学受験の有無が、小学校期の教育費を最も大きく左右します。

Q. 児童手当は教育費に充てるべき?

わが家は児童手当は全額、子ども名義の口座に貯める方針です。高校生年代まで貯め続けると1人あたり約230万円超(第3子以降は月3万円でさらに大きい)になり、大学初年度費用がほぼ賄えます。「もらった瞬間に生活費に溶ける」のを防ぐ仕組み化が肝心です。

Q. きょうだいで大学在学が重なる年が怖いです

モデルケースでも2035〜2038年度は大学生が常に2人います(さらに高校の塾費も重なります)。多子減免のフル活用と、減免が効かない下の子の分の先行確保がセットです。対策は3つ:①多子世帯の修学支援新制度(所得制限なしの授業料減免)を必ず申請する ②重なる年が来る10年以上前から逆算で積み立てる ③足りない分は7つの選択肢から冷静に選ぶ。「見えていれば打ち手はある」が4児パパの実感です。

Q. 試算より実際が多くなりがちなのはどこ?

経験上、①受験期の塾代 ②大学の教科書・PC・通学定期 ③部活動の遠征費・道具代の3つです。一覧表の受験年・入学年に+10%のバッファを乗せておくと、実態に近づきます。


まとめ:今日から作る3ステップ

ステップ1:子全員の生年月日から学年カレンダーを作る

入学・卒業の年度を確定させる。きょうだいの「重なりの年」に印をつける。ここまで10分。

ステップ2:本記事の単価表を当てはめて年度別一覧表にする

Excelでも紙でもOK。年度×子別ステージ×世帯年間費用×累計。

ステップ3:親の年齢を書き添えて、ヤマ場と貯めどきに印をつける

高原地帯が見えたら、貯めどきからの逆算積立を設計する。


関連note:4児パパの「震えた夜」

この試算を初めて自分で組んだ夜のことを、note にエッセイとして書きました。数字の話の前にある「漠然とした不安」を、どう「設計可能な数字」に変えたか。気になる方はこちらもどうぞ。

👉 子ども4人分の教育費を計算したら震えた|note

おわりに

教育費の不安の正体は、金額の大きさではなく「見えないこと」です。

4人で3,930万円という総額は、確かに息をのむ数字です。私も最初に4人分の一覧表を作ったとき、14年続く高原地帯を見て言葉を失いました。

でも、見えたから打ち手が決められた。貯めどきがどこか、ピークがいつか、制度で何が圧縮できるか。不安は「計画」に変わりました。

まずは1枚、お子さんの一覧表を作ってみてください。29年の道のりも、1行ずつなら必ず歩けます。

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免責事項

本記事の金額は文部科学省「子供の学習費調査」等の公表データをもとにした概算であり、地域・学校・家庭により大きく変動します。モデルケースの生年月日はすべて説明用の例です。大学の多子世帯減免は2026年時点の制度を前提に反映していますが、扶養要件・支援額は変更され得ます。保育料の多子減免は未反映です。無償化・支援制度の内容は変更される場合があるため、最新の公式情報を必ずご確認ください。


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