共済 vs 民間保険【4児パパが最終的に共済をやめた理由】

保険・教育費

  1. はじめに ─ 共済と民間保険、結局どっちが得?
  2. 結論:4児パパが選ぶ使い分け
  3. 共済と民間保険の基本的な違い
    1. 比較表
    2. 主要な共済
  4. 共済のメリット・デメリット
    1. メリット
    2. デメリット
    3. 4児パパ視点
  5. 民間保険のメリット・デメリット
    1. メリット
    2. デメリット
    3. 4児パパ視点
  6. 4児パパが実際に使っている保険ポートフォリオ
    1. 我が家の保険構成
  7. 県民共済|当ブログでは加入していない理由
    1. 基本スペック
    2. 4児パパ視点の評価
  8. コープ共済|子ども向けに強い
    1. 基本スペック
    2. 4児パパ視点
  9. JA共済|終身保障も豊富
    1. 基本スペック
    2. 4児パパ視点
  10. 共済を使う上での注意点5つ
    1. 注意1:高齢になると保障縮小
    2. 注意2:大型保障は組めない
    3. 注意3:加入年齢制限
    4. 注意4:割戻金は確実ではない
    5. 注意5:脱退時の返戻金は基本なし
  11. 民間保険を使う上での注意点5つ
    1. 注意1:保険料が長期で見ると高額
    2. 注意2:終身保険の貯蓄性は低い
    3. 注意3:保険会社の倒産リスク
    4. 注意4:契約内容が複雑
    5. 注意5:営業のセールストーク
  12. 掛け捨ての定期保険で備えるモデルケース
    1. パターンA:シングルファーザー・40代・子4人
    2. パターンB:会社員・40代・子2人
    3. パターンC:個人事業主・50代
  13. 数値で見る:共済だけ・民間だけ・組み合わせの40年総コスト比較
    1. 年代別・掛金推移モデル(死亡保障500万円相当を維持した場合)
  14. 3つの立場から見た保険選びの視点
    1. 個人事業主としての視点:保障の「土台」がそもそも薄い
    2. 投資家としての視点:保険は「資産形成」の手段ではない
    3. 兼業大家としての視点:物件のリスクは家計のリスクと切り離す
  15. 共済でよくある失敗5選
    1. 失敗1:「安いから」で保障額を確認せずに加入する
    2. 失敗2:複数の共済に重複加入してしまう
    3. 失敗3:高齢期の保障縮小に気づかず放置する
    4. 失敗4:割戻金を「確実な収入」として資金計画に組み込む
    5. 失敗5:健康告知を軽視する
  16. 民間保険でよくある失敗5選
    1. 失敗1:営業担当に勧められるまま複数契約してしまう
    2. 失敗2:「貯蓄目的」で終身保険に加入する
    3. 失敗3:必要保障額を計算せずに「なんとなく」の金額で決める
    4. 失敗4:ライフステージが変わっても見直しをしない
    5. 失敗5:特約をつけすぎて保険料が本来の2倍になる
  17. Q&A:共済と民間保険、よくある疑問
    1. Q1. 共済と民間保険、結局どちらか一方だけでいい?
    2. Q2. 共済の割戻金は毎年もらえるの?
    3. Q3. 個人事業主でも生命保険料控除は使える?
    4. Q4. 定期保険の必要保障額はどう計算すればいい?
    5. Q5. 火災保険は共済でも入れる?
    6. Q6. 学資保険と「こども共済」はどちらがいい?
    7. Q7. 共済から民間保険への切り替えは途中でできる?
    8. Q8. 兼業大家の場合、所有物件の火災保険も共済でまとめていい?
  18. 定期保険の必要保障額、計算の具体例
    1. モデルケース:末子が独立するまで14年、子4人の世帯
  19. 兼業大家目線:物件の火災保険・地震保険の選び方
    1. 建物の保険金額は「時価」ではなく「再調達価額」で設定する
    2. 地震保険の保険金額には上限がある(我が家は基本的に付帯していません)
    3. 家主賠償責任保険は忘れずにセットする
    4. 家賃保証(保証会社)とは役割が違う
  20. 個人事業主の確定申告で使う、生命保険料控除の節税効果の目安
    1. 終身保険・養老保険の「契約者貸付」は魅力に見えるが要注意
  21. 保険を自分で選ぶための進め方
    1. 対面の無料相談・保険ショップには行かない
    2. 比較するときのポイント
  22. まとめ:今日から始める3ステップ
    1. ステップ1:掛け捨ての定期保険を比較
    2. ステップ2:必要保障額を計算
    3. ステップ3:死亡保障・自動車・火災の3つだけに絞って契約内容を確認
  23. おわりに
  24. 関連記事
  25. 免責事項

はじめに ─ 共済と民間保険、結局どっちが得?

「共済って安いって聞くけど、民間保険と何が違うの?」

正直、僕も最初は「なんとなく安そうだから共済」と漠然と思っていました。

でも、20年間、共済も民間保険も両方使ってみて、それぞれに明確なメリット・デメリットがあると分かりました。

この記事では、

  • 4児を育てるシングルファーザー
  • 個人事業主20年・投資家20年
  • 共済・民間保険を実際に比較検討した経験

という立場から、共済と民間保険の使い分けを本音で解説します。


結論:4児パパが選ぶ使い分け

最初に結論からお伝えします。

【シンパパ的・共済vs民間保険】
1. 死亡保障(掛け捨て)→ 民間の定期保険一本(共済は医療保障とセットの商品性のため利用しない)
2. 医療保障(入院給付)→ 基本的には不要(公的医療保険の高額療養費制度+貯蓄でカバー)
3. 学資保険 → 不要(新NISA+貯蓄で代替)

「死んだら困る人がいるための死亡保障だけ、掛け捨ての定期保険1本でコスパ良く確保する」のが4児パパの結論です。共済は掛金が安い一方で医療保障とセットになっている商品性のため、当ブログの「掛け捨ての定期保険・自動車保険・火災保険の3つだけで備える」という方針には合わず、利用していません。医療保障や学資保険まで手を広げる必要はないと考えています。


共済と民間保険の基本的な違い

比較表

項目 共済 民間保険
運営 非営利団体 営利企業
種類 シンプル・少ない 多様
保険料 安い 標準〜高い
保障内容 シンプル 柔軟
加入条件 年齢制限あり 緩やか
法的根拠 各種共済法 保険業法

主要な共済

共済 運営 特徴
県民共済 都道府県別 コスパNo.1・全国対応
コープ共済 生協 子ども向け強い
JA共済 農協 終身保障も豊富
CO・OP共済 生協 コープ加入者向け
全労済 労働組合系 火災・自動車も

共済のメリット・デメリット

メリット

  • 保険料が圧倒的に安い(民間の半額〜1/3)
  • シンプルで分かりやすい
  • 掛金固定(年齢で上がらない場合多い)
  • 割戻金あり(剰余金が戻る)

デメリット

  • 高齢になると保障が縮小
  • 大型の死亡保障は組みにくい
  • 加入年齢制限あり(最大65歳前後)
  • 補償の柔軟性が低い

4児パパ視点

「シンプルな掛け捨ての死亡保障」だけを見ればコスパは魅力的です。ただし共済は医療保障(入院給付)とセットになっている商品性のため、「共済も医療保障とセットである以上、医療保険と同様に扱う」という当ブログの方針には合わず、我が家では加入していません。

死亡保障は、次章で紹介する民間の定期保険(掛け捨て)一本にまとめて確保しています。共済のように医療保障とセットで安く見える商品よりも、死亡保障だけをシンプルに買える定期保険の方が、方針との整合性が取れると判断しています。


民間保険のメリット・デメリット

メリット

  • 保障内容を細かくカスタマイズ可能
  • 大型保障も組める(数億円規模も)
  • 終身保障も豊富
  • 家族構成に応じた設計

デメリット

  • 保険料が高い
  • 複雑で分かりにくい
  • 営業マンに勧められやすい

4児パパ視点

柔軟性の高さでは民間保険が強く、我が家では「定期保険」(掛け捨ての死亡保障)だけを活用しています。「学資保険」「終身保険」も民間保険の代表的な商品ですが、貯蓄性・利回りの面でNISAに劣ると判断し、我が家では加入していません。

必要保障額の計算方法は生命保険必要保障額の計算方法で解説しています。学資保険を検討している方向けの比較情報は学資保険おすすめ比較ランキングでも扱っていますが、我が家の結論は「学資保険ではなく新NISA」です。


4児パパが実際に使っている保険ポートフォリオ

我が家の保険構成

保険 種別 月額 役割
定期保険(自分) 民間 6,500円 月20万×14年(残された子の生活費、死亡保障はこの一本に集約)
火災保険 民間 2,500円 自宅
自動車保険 民間 6,000円 車1台
合計 15,000円

掛け捨ての定期保険+自動車保険+火災保険の3つだけで、月1.5万円程度に収まります。共済・学資保険・医療保険にお金をかけない分、子供4人分の教育資金は新NISA(オルカン・S&P500等)の積立で別枠で準備しています。地震保険は現状の商品性ではコストに見合わないと判断し、加入していません(詳しくは後述します)。

詳しくは4児パパのリアル家計簿公開


県民共済|当ブログでは加入していない理由

基本スペック

項目 内容
月掛金 1,000〜4,000円程度
加入条件 都道府県在住・健康告知
主な保障 入院日額5,000円〜・死亡300〜600万円
割戻金 年30%程度(剰余金)

4児パパ視点の評価

  • 掛金の安さだけを見ればコスパは魅力的に見えます
  • 月2,000円で入院日額5,000円+死亡300万円の保障がセットになっており、死亡保障だけを単体で安く買うことはできません
  • 子供のケガ・賠償リスクは、子ども向けの共済に別途加入するのではなく、自動車保険・火災保険の個人賠償責任特約でカバーする方針にしています

→ 県民共済は死亡保障だけを安く確保したいシングルファーザーにとって一見魅力的ですが、医療保障とセットでしか加入できない商品性である以上、当ブログの「掛け捨ての定期保険・自動車保険・火災保険の3つだけで備える」という方針には合わないため、我が家では加入せず、死亡保障は次章以降の民間の定期保険一本に集約しています。


コープ共済|子ども向けに強い

基本スペック

項目 内容
月掛金 1,000〜2,000円程度
加入条件 生協組合員・健康告知
子向けプラン 「たすけあい」がコスパ◎

4児パパ視点

子4人分の共済を、月各1,000円で用意することも可能な商品ですが、我が家では加入していません。

→ ひとり親家庭の医療費助成があること、子供のケガ・賠償は自動車保険や火災保険の特約でカバーできることから、子供向け単体の共済は不要と判断しています。


JA共済|終身保障も豊富

基本スペック

項目 内容
加入条件 農協組合員
種類 終身保障も豊富
特徴 民間保険に近い柔軟性

4児パパ視点

地方在住なら選択肢の一つに挙げられることもありますが、県民共済と同様に医療保障とセットになった商品性である点は変わりません。

終身保障タイプは貯蓄性の面でもNISAに劣ると考えており、我が家では共済全般を利用していません。


共済を使う上での注意点5つ

注意1:高齢になると保障縮小

60歳以降、保障が大幅に縮小するケース多い。

→ 共済に加入する場合は、この縮小時期を早めに確認しておく。ただし当ブログでは前述の通り、共済は利用せず民間の定期保険一本に死亡保障を集約しています。

注意2:大型保障は組めない

死亡保障300〜600万円が上限のケース多い。

→ シングルファーザーで子4人なら、民間の定期保険を併用必須。

注意3:加入年齢制限

新規加入は65歳前後が上限。

→ 早めの加入を。

注意4:割戻金は確実ではない

決算次第で変動。

注意5:脱退時の返戻金は基本なし

掛け捨て型なので、解約しても返金なし。


民間保険を使う上での注意点5つ

注意1:保険料が長期で見ると高額

月1万円×40年=480万円。

本当に必要な保障か精査

注意2:終身保険の貯蓄性は低い

利回り悪い。NISA積立の方が圧倒的に有利

注意3:保険会社の倒産リスク

低いが、ゼロではない。

注意4:契約内容が複雑

専門用語多い。営業担当やプロに相談する前に、まず自分で必要保障額を計算し、比較したい保障内容を決めてから資料を取り寄せるのが安全です。保険販売員と先に話すと、不要な特約を勧められて判断がぶれやすくなります。

注意5:営業のセールストーク

「これだけは絶対」「みんな入っています」等の煽りに注意。


掛け捨ての定期保険で備えるモデルケース

パターンA:シングルファーザー・40代・子4人

保険 月額
定期保険(民間・死亡保障) 7,000円
合計 7,000円

※教育資金は学資保険ではなく、新NISA積立で別途準備。※共済は利用せず、死亡保障はこの定期保険一本に集約。

パターンB:会社員・40代・子2人

保険 月額
定期保険(民間・夫婦の死亡保障) 8,000円
合計 8,000円

※教育資金は同様に新NISA積立で。※共済は利用せず、死亡保障はこの定期保険一本に集約。

パターンC:個人事業主・50代

保険 月額
定期保険(民間・死亡保障) 3,000円
iDeCo(老後保障代わり) (別枠)
合計 3,000円

※医療保障は高額療養費制度+貯蓄でカバーし、民間医療保険・共済は追加していません。

数値で見る:共済だけ・民間だけ・組み合わせの40年総コスト比較

「安いから共済」「安心だから民間保険」という感覚だけで選ぶと、40年というスパンで見たときに数百万円単位の差が出ることがあります。ここでは、あくまで概算のモデルケースとして、年代ごとの掛金推移をシミュレーションしてみます(実際の商品・年齢・健康状態により金額は変動するため、目安としてご覧ください)。

年代別・掛金推移モデル(死亡保障500万円相当を維持した場合)

年代 共済(掛金固定型) 民間・定期死亡保険(10年更新型)
30代 月2,000円 月2,500円
40代 月2,000円 月4,000円
50代 月2,500円(据置〜微増) 月7,000円
60代 月3,000円(この時点で保障は大幅縮小) 月15,000円
70代 実質、医療保障のみに縮小 月30,000円以上、または更新不可

この前提で40年間(30代〜70代目前)の累計支払額を概算すると、共済は合計およそ120万円前後民間の定期死亡保険(10年ごとに更新して同水準の保障を維持し続けた場合)は合計およそ660万円前後という試算になります。

差額はおよそ540万円。これを仮に40年間で均等に積み立て(年13.5万円ずつ)、年利3%でNISA枠に積立運用できたと仮定すると、将来価値は概算で1,000万円前後に育つ計算になります(積立年金終価係数を用いた概算・複利効果を含む試算であり、実際の運用成果を保証するものではありません)。

→ ここから言えるのは、「同じ保障額を高齢期まで民間の定期保険だけで維持し続けるのは、コスト面で非常に不利」ということです。共済は掛金が上がりにくい代わりに高齢期に保障が縮小し、しかも医療保障とセットでしか持てないという制約があります。当ブログでは、この制約を踏まえたうえであえて共済は使わず、必要な期間・金額に絞った民間の定期保険(掛け捨て)で死亡保障をシンプルに確保する方針を取っています。保障期間を必要な年数だけに区切ることで、保険料が跳ね上がる高齢期まで保障を引きずらない設計にしています。


3つの立場から見た保険選びの視点

20年以上、個人事業主・投資家・兼業大家という3つの立場を同時に経験してきた中で、保険に求める役割はそれぞれ異なると感じています。

個人事業主としての視点:保障の「土台」がそもそも薄い

会社員であれば、病気やケガで働けなくなった場合に健康保険から傷病手当金(標準報酬月額の3分の2程度・最長1年6ヶ月)が支給されます。しかし個人事業主が加入する国民健康保険には、原則としてこの傷病手当金の制度がありません。

つまり、個人事業主は「働けなくなった瞬間に収入がゼロになるリスク」を会社員よりも直接的に抱えています。この空白を就業不能保険で埋める考え方もありますが、当ブログとしては、そこまで保険を増やすのではなく、生活防衛資金(生活費6ヶ月〜1年分の貯蓄)を厚めに確保することでカバーする方針を取っています。保険は「死んだら困る人がいる場合の掛け捨て死亡保障」に絞り、それ以外のリスクは貯蓄で備えるという考え方です。

投資家としての視点:保険は「資産形成」の手段ではない

終身保険や養老保険を「貯蓄代わり」に勧められることがありますが、投資の視点で見ると予定利率は低く、掛金に対して増える金額はごくわずかというケースがほとんどです。保険はあくまで「万一の保障」を買うものであり、「増やす」役割はNISAやiDeCoなど、資産形成に特化した制度に任せた方が効率的というのが20年間の実感です。

保険料を必要最小限に抑え、浮いた分を積立投資に回す。この順番を間違えると、「保険料は高いのに資産は思ったほど増えていない」という状態に陥りがちです。

兼業大家としての視点:物件のリスクは家計のリスクと切り離す

賃貸物件を持つと、自分自身の死亡保障とは別に、物件そのものに関する保険(火災保険・家主賠償責任保険)を別枠で考える必要が出てきます。地震保険については、後述する理由から我が家では基本的に付帯していません。ここを自分の死亡保障と混同して家計全体の保険料を膨らませてしまうと、本末転倒です。物件のリスクは物件の収益(家賃収入)でカバーする、という切り分けを意識しています(詳細は後述します)。


共済でよくある失敗5選

失敗1:「安いから」で保障額を確認せずに加入する

月2,000円という掛金の安さだけを見て加入し、死亡保障が300万円しかないことに後から気づくケースは少なくありません。住宅ローンが残っている、子どもの教育費がこれから本格化する、という状況では300万円では到底足りません。加入前に、後述する「必要保障額」を先に計算しておくことが重要です。

失敗2:複数の共済に重複加入してしまう

県民共済とコープ共済、両方に似たような医療保障で加入してしまい、保険料だけが二重にかかっているケースです。共済は保険と違い「実損てん補」ではなく定額給付が中心のため、重複加入自体は違法ではありませんが、家計の観点からは無駄になりやすいポイントです。

失敗3:高齢期の保障縮小に気づかず放置する

加入時の説明を忘れ、60歳・65歳を過ぎて保障がどれだけ縮小しているかを確認していないケースです。実際に給付金を請求する段階になって「思ったより少ない」と気づいても手遅れです。年1回の契約内容通知は必ず目を通す習慣をつけましょう。

失敗4:割戻金を「確実な収入」として資金計画に組み込む

割戻金は共済の決算(収支)次第で毎年変動し、年によってはゼロになることもあります。これを住宅ローンの繰上返済や教育費の原資として最初から当てにしてしまうと、家計が狂う原因になります。

失敗5:健康告知を軽視する

「共済だから簡単だろう」と告知内容を曖昧に書いてしまい、いざ給付金を請求する際に告知義務違反を指摘されるケースがあります。持病や通院歴は正確に申告することが、将来のトラブル回避につながります。


民間保険でよくある失敗5選

失敗1:営業担当に勧められるまま複数契約してしまう

死亡保障・医療保険・がん保険・就業不能保険をそれぞれ別の担当者から個別に勧められ、気づけば保障が重複し、保険料が家計を圧迫しているケースです。

失敗2:「貯蓄目的」で終身保険に加入する

低金利環境では、終身保険の予定利率は決して高くありません。20年〜30年払い込んでようやく払込保険料を上回る程度、というケースも珍しくなく、同じ期間NISAで積立投資をした場合と比較すると効率面で見劣りすることが多いです。

失敗3:必要保障額を計算せずに「なんとなく」の金額で決める

「みんな3,000万円くらい入っているから」という理由だけで死亡保障額を決めてしまい、実際の必要額(生活費+教育費−遺族年金等の収入)とズレているケースです。過剰なら保険料の無駄、不足なら家族の生活が破綻するリスクがあります。

失敗4:ライフステージが変わっても見直しをしない

子どもが独立した後も、子育て期と同じ保障額・保険料を払い続けているケースです。定期的な見直しをしないと、必要以上の保険料を何年も払い続けることになります。

失敗5:特約をつけすぎて保険料が本来の2倍になる

「念のため」で先進医療特約、通院特約、女性疾病特約などを次々に追加した結果、主契約よりも特約部分の保険料の方が高くなっているケースもあります。特約は「本当に必要か」を1つずつ精査する価値があります。


Q&A:共済と民間保険、よくある疑問

Q1. 共済と民間保険、結局どちらか一方だけでいい?

A. 当ブログの結論としては「共済」ではなく民間の掛け捨て定期保険一本です。共済は掛金が安い反面、医療保障とセットでしか持てない商品性のため、「掛け捨ての定期保険・自動車保険・火災保険の3つだけで備える」という方針には合わず、我が家では利用していません。医療保障については、共済・民間いずれも上乗せの必要性は低いと考えています。

Q2. 共済の割戻金は毎年もらえるの?

A. 共済の収支(決算)次第で変動します。剰余金が出た年は割戻金として加入者に還元されますが、確実に毎年一定額もらえるものではない、という前提で考えておく必要があります。

Q3. 個人事業主でも生命保険料控除は使える?

A. 使えます。会社員・個人事業主にかかわらず、生命保険料控除は所得控除の一種で、確定申告(個人事業主の場合)または年末調整(会社員の場合)で適用します。新制度では「一般生命保険料控除」「介護医療保険料控除」「個人年金保険料控除」それぞれに所得税上限4万円(合計最大12万円)、住民税上限2.8万円(合計最大7万円)の控除枠があります。共済の掛金も、根拠法によって控除対象になるケースが多いので、証明書は必ず保管しておきましょう。ただし、控除で戻ってくるのは払った掛金の一部にすぎないため、「控除があるから加入する」という判断はおすすめしません。あくまで、必要な保障のために既に払っている掛金について、忘れずに申告するという位置づけです。

Q4. 定期保険の必要保障額はどう計算すればいい?

A. 大まかな考え方は次の通りです。

必要保障額 =(末子が独立するまでの生活費の総額+教育費の残り総額+葬儀費用等の一時金)−(遺族年金の見込み総額+現在の貯蓄・金融資産+死亡退職金等)

詳しい計算方法は記事内で紹介している必要保障額の計算方法のページも参考にしてください。

Q5. 火災保険は共済でも入れる?

A. 県民共済や全労済(こくみん共済coop)などでも火災共済(自然災害共済)を扱っている場合があります。ただし、賃貸物件を複数所有している場合は、補償内容(家賃収入の補償や施設賠償責任特約の有無など)を保険会社の火災保険と比較した上で選ぶことをおすすめします。

Q6. 学資保険と「こども共済」はどちらがいい?

A. どちらも「掛け捨てで安く医療保障を持つ」タイプの商品です。当ブログとしては、教育資金は学資保険やこども共済の貯蓄性商品ではなく、新NISA(オルカン・S&P500等)の積立+預金で準備する方針を取っています。子どものケガについては、自動車保険や火災保険の個人賠償責任特約でカバーできる範囲も多いため、単体の子ども保険への加入は必須ではないと考えています。

Q7. 共済から民間保険への切り替えは途中でできる?

A. 可能ですが、切り替えのタイミングでは必ず新しい保険の審査(健康告知)に通る必要があります。持病が発覚してから慌てて切り替えようとしても加入できないリスクがあるため、健康なうちに保障内容を見直しておくのが安全です。

Q8. 兼業大家の場合、所有物件の火災保険も共済でまとめていい?

A. 物件用の火災保険は、自分自身の死亡保障とは別枠で考えるべきものです。次の章で詳しく解説しますが、賃貸物件の場合は「家主賠償責任保険」や「家賃収入特約」など、共済にはないオプションが必要になることが多く、保険会社の商品と比較した上で選ぶのが基本です。


定期保険の必要保障額、計算の具体例

先ほどのQ&Aで紹介した計算式を、モデルケースで具体的に計算してみます。あくまで一例であり、実際の金額は世帯構成・地域・資産状況により大きく異なります。

モデルケース:末子が独立するまで14年、子4人の世帯

項目 金額(概算)
生活費(月20万円×12ヶ月×14年) 3,360万円
教育費の残り(子4人分・概算) 1,600万円
葬儀費用等の一時金 200万円
支出合計(A) 5,160万円
遺族年金の見込み総額(14年分・概算) 1,800万円
現在の金融資産 500万円
収入・資産合計(B) 2,300万円
必要保障額(A−B) 約2,860万円

このケースであれば、この約2,860万円を掛け捨ての定期保険1本でカバーする設計が必要になる、という結論が導き出せます。定期保険は保険期間や保険金額をあらかじめ設定できるため、末子の独立時期に合わせて保険期間を区切ることで、必要な保障だけを絞り込みやすいという特徴があります。


兼業大家目線:物件の火災保険・地震保険の選び方

賃貸物件を持つと、自分の死亡保障とは別に、物件そのものを守る保険の設計が必要になります。

建物の保険金額は「時価」ではなく「再調達価額」で設定する

火災保険の保険金額を「時価(経年劣化を考慮した価値)」で設定してしまうと、実際に火災や災害で建て直す際に必要な金額(再調達価額)に足りないケースがあります。契約時には必ず「再調達価額」ベースで設定されているかを確認しましょう。

地震保険の保険金額には上限がある(我が家は基本的に付帯していません)

地震保険は単独では加入できず、火災保険とセットで契約します。保険金額は火災保険金額の30〜50%の範囲でしか設定できない、という上限ルールがあり、そもそも「地震保険だけで建物を全額再建できる」設計にはなっていません。保険料の割に補償できる範囲が限定的だと感じているため、我が家では現状の地震保険商品には加入せず、地震リスクは修繕・再建のための貯蓄(現金)で備える方針を取っています。住宅ローンの契約条件で加入が求められるケースなど、人によって事情は異なるため、あくまで一つの判断材料として参考にしてください。

家主賠償責任保険は忘れずにセットする

入居者の設備の不具合(給排水管の破損等)や共用部の事故で、大家側が損害賠償責任を負うケースがあります。これをカバーするのが家主賠償責任保険(施設賠償責任保険)です。火災保険の特約として比較的低コストで付帯できることが多く、兼業大家であれば必須級の備えといえます。

家賃保証(保証会社)とは役割が違う

入居者の家賃滞納リスクに備える「家賃保証(保証会社)」と、建物そのものの損害に備える「火災保険」は、まったく別の仕組みです。両方を混同して「保険に入っているから大丈夫」と思い込まないよう、それぞれの役割を分けて管理することをおすすめします。

個人事業主の確定申告で使う、生命保険料控除の節税効果の目安

先ほどのQ&Aで紹介した生命保険料控除は、個人事業主にとって「必要な保障のために払っている保険料の一部が、確定申告で戻ってくる」制度です。上限額いっぱいまで使った場合の節税効果を、所得税率ごとに概算してみます。

課税所得(目安) 適用税率(所得税・目安) 控除上限12万円適用時の節税額(概算)
195万円以下 5% 約6,000円
330万円以下 10% 約12,000円
695万円以下 20% 約24,000円
900万円以下 23% 約27,600円

上記は所得税分のみの概算で、別途住民税でも上限7万円までの控除枠(一律10%として概算7,000円程度)があります。金額としては大きくありませんが、共済・民間保険それぞれの掛金証明書を毎年きちんと保管し、確定申告時に漏れなく計上するだけで、実質的な保険料負担を数千円〜数万円単位で下げられる、という点は覚えておいて損はありません。あくまで「払った分の一部が戻るだけ」であり、控除を理由に保障を増やす必要はない、という点は改めて強調しておきます。

終身保険・養老保険の「契約者貸付」は魅力に見えるが要注意

民間の終身保険や養老保険には、解約返戻金の一定範囲内でお金を借りられる「契約者貸付」という制度があることが多く、これを資金繰りのメリットとして紹介されることがあります。ただし、そもそも終身保険・養老保険は掛け捨て保険と比べて保険料が高く、実質的には手数料の高い金融商品に近いというのが当ブログの考え方です。契約者貸付という機能のためだけに割高な保険料を払い続けるより、NISA等で普段から流動性のある資産を積み立てておき、必要なときは売却して現金化する方が、個人事業主の資金繰り対策としては合理的だと考えています。


保険を自分で選ぶための進め方

対面の無料相談・保険ショップには行かない

保険会社の窓口や保険ショップ、FPの無料相談は、基本的に保険を販売することで収入を得ています。行けば高確率で、本来は不要な特約や商品を勧められることになるため、当ブログとしては対面の保険相談・保険ショップの利用はおすすめしていません

比較するときのポイント

  • 必要保障額を先に自分で計算する(相談前に「いくら必要か」を決めておく)
  • 候補は「掛け捨ての死亡保障」「自動車保険」「火災保険」の3つの枠内に絞る
  • 資料請求やネット上の公式情報だけで比較し、営業担当と一対一で話す機会は極力作らない
  • 「みんな入っている」「今だけ」等のセールストークには乗らない

まとめ:今日から始める3ステップ

ステップ1:掛け捨ての定期保険を比較

複数の保険会社・比較サイトで、掛け捨ての定期保険の保険料を確認。共済は医療保障とセットの商品性のため、当ブログでは比較対象に入れていません。

ステップ2:必要保障額を計算

生命保険必要保障額の計算方法

ステップ3:死亡保障・自動車・火災の3つだけに絞って契約内容を確認

→ 学資保険・医療保険・終身保険等は無理に検討せず、まずは掛け捨ての死亡保障+自動車保険+火災保険が過不足なく整っているかを、自分で確認するところから始めましょう。


おわりに

死亡保障は、共済との組み合わせではなく「掛け捨ての定期保険」一本に絞るのが4児パパの結論。

医療保障とセットになった共済ではなく、掛け捨ての定期保険+自動車保険+火災保険の3つだけで、月1万円台前半で必要十分な死亡保障を組める。

「保険のおばちゃんに任せきり」を卒業して、自分で選ぶ家計を作ってください。


関連記事


免責事項

本記事は運営者個人の見解と経験に基づくものです。
記載の保険料・保障内容は変更される可能性があります。最新情報は必ず各共済・各保険会社の公式情報をご確認ください。


シンパパ資産設計士
4児を育てるシングルファーザー/個人事業主20年/投資家20年/兼業大家20年

コメント

タイトルとURLをコピーしました