- はじめに ─ 「YouTubeやりたい!」は金融教育の宝石
- 結論:「やりたい」を金融教育に変える4つの問い
- ステップ1:「YouTubeで何が知りたい?」と聞く
- ステップ2:知らないことは「一緒にAIで調べる」
- ステップ3:「いくら欲しい?」と目標を数値化
- ステップ4:「20万円稼いでも全部使えるわけじゃない」
- ステップ5:「税金も引かれる」と教える
- ステップ6:「稼げば稼ぐほど税金は重くなる」
- ステップ7:「法人化」という選択肢を教える
- ステップ8:「スモールステップで目標達成しよう」
- ステップ9:「パパが手伝う領域」を明確にする
- ステップ10:「やってみよう!」で背中を押す
- その後の子供の変化
- やってはいけないこと3つ
- 4児パパが意識する「子供との金融教育」5原則(再掲)
- よくある質問(FAQ)
- まとめ ─ 「やりたい」を金融教育の宝石に変える
- ▼ 5つの力シリーズ(看板ピラー8本)
- ▼ 副業・個人事業・法人化を子供と学ぶ 関連記事
- ▼ 子供との金融教育・お小遣い 関連記事
はじめに ─ 「YouTubeやりたい!」は金融教育の宝石
ある日、子供がリビングで言いました。
「パパ、YouTubeやってみたい!」
僕の答えは、こうでした。
「いいね、やってみよう。じゃあちょっと一緒に”お金の話”してから考えようか」
なぜなら、
「子供の”やりたい!”という言葉は、金融教育の最大のチャンス」
だからです。
前回の記事「ミスタードーナツで学ぶお店の経営」では、店舗経営→株式投資の階段を子供と一緒に登る話を書きました。
今回は、YouTubeを切り口にして、
- 収益の仕組み
- 経費の概念
- 税金の累進(最大55%)
- 法人化(35%)
- スモールステップで目標達成する力
を子供と一緒に話した記録です。
「お金は卑しい」を子供に植え付けない4児パパの実践記録、最終盤の30分の会話を全文公開します。
結論:「やりたい」を金融教育に変える4つの問い
| 問い | 学べること |
|---|---|
| ①どれくらい稼ぎたい? | 目標の数値化 |
| ②全部もらえると思う? | 経費・税金の存在 |
| ③個人と法人どっちが得? | 税制と組織 |
| ④いきなり大きな目標? | スモールステップ |
→ この4つの問いに付き合うだけで、子供の中にお金の判断力の種が育ちます。
ステップ1:「YouTubeで何が知りたい?」と聞く
「やってみたい」と言われたら、すぐに否定も肯定もせず、まず聞きます。
「気になること、何個でも教えて」
すると、子供から次々に疑問が出てきました。
- チャンネル登録者数が何人なら、どのくらい稼げるの?
- 稼ぎは視聴時間で変わるの?
- いいねの数で変わる?
- 視聴回数で変わる?
- 収益はどうやって受け取るの?
- パソコンは高い機種が必要?
- そもそもどうやって動画を撮るの?
「やりたい!」の裏には、これだけの未解決の疑問が眠っています。
これを一緒に整理するのが金融教育の入り口です。
ステップ2:知らないことは「一緒にAIで調べる」
僕はYouTubeをやってないので、収益化の細かい仕組みは正直知りません。
でも、知らないからといって「さあね」で済ますのは、子供にとって大きなチャンスを潰すこと。
僕はこう言いました。
「パパも詳しくは知らない。じゃあ、AIに聞いて一緒に勉強しよう」
スマホでAIアプリ(ChatGPT等)を開いて、
「YouTubeの収益化について、子供向けに分かりやすく教えて」
と聞きました。返ってきた答えを一緒に読みながら、
- 広告収益の仕組み(CPM・RPM)
- 1再生あたり0.05〜0.5円
- スーパーチャット・メンバーシップ・グッズ販売
- 収益はGoogle AdSense経由で銀行口座に振り込まれる
を子供と共有しました。
「親が知らない」は最強の教材
「知らないことを一緒に調べる姿」
これこそ、僕が4児育てる中で最大に意識している教育スタイルです。
「パパは何でも知ってる」より、「パパと一緒に学ぼう」の方が、子供の探究心を伸ばします。
ステップ3:「いくら欲しい?」と目標を数値化
「ところで、月にいくらくらい欲しいの?」
子供「うーん、月20万円とか?」
「いい数字だね。じゃあそれで考えてみようか」
ここから、現実とのギャップを一緒に計算していきます。
ステップ4:「20万円稼いでも全部使えるわけじゃない」
「20万円稼げたら、月にどう使う?」
子供「ゲーム買って、お菓子買って、貯金して…」
「うん、いい計画。でもね、20万円稼いだら全部使えるわけじゃないんだよ」
経費の概念
「YouTubeをやるには、お金がかかるよね?例えば…」
| 経費 | 想定額/月 |
|---|---|
| パソコン(数年使うので月按分) | 3,000円 |
| カメラ・マイク | 2,000円 |
| 編集ソフト(Adobe等) | 3,000円 |
| ネット代(自分の使用分) | 2,000円 |
| 電気代(追加分) | 1,000円 |
| 動画素材・効果音 | 2,000円 |
| 経費合計 | 約13,000円 |
「これが経費。20万円から経費を引かないと、本当の儲けは見えないんだよ」
→ 「稼ぐ=手元に残るお金」ではないことを最初に教えます。
[ASP_Adobe]
ステップ5:「税金も引かれる」と教える
「もう一つ大事な話。税金っていうのを聞いたことある?」
子供「聞いたことあるけど、よく分かんない」
「税金は、国にお金を払うルール。儲けたお金の一部を国に納めるんだ」
月20万円の手取りシミュレーション(個人事業主)
| 項目 | 金額/月 |
|---|---|
| 売上 | 200,000円 |
| 経費 | -13,000円 |
| 儲け(事業所得) | 187,000円 |
| 所得税・住民税 | -約30,000円 |
| 国民健康保険・年金 | -約25,000円 |
| 手取り | 約132,000円 |
「月20万円稼いでも、手元に残るのは約13万円」
子供「えっ、半分くらいになっちゃう…」
「そうなんだよ。でも13万円あれば、20歳くらいの若い人の一人暮らしくらいは生活できる金額だね」
詳しくは個人事業主の確定申告完全ガイドで。
[ASP_freee] [ASP_マネフォ]
ステップ6:「稼げば稼ぐほど税金は重くなる」
「もっと大事な話。稼げば稼ぐほど、税金の割合が増えていくんだよ」
所得税の累進税率(簡略版)
| 課税所得 | 税率(所得税+住民税) |
|---|---|
| 〜195万円 | 約15% |
| 195〜330万円 | 約20% |
| 330〜695万円 | 約30% |
| 695〜900万円 | 約33% |
| 900〜1,800万円 | 約43% |
| 1,800〜4,000万円 | 約50% |
| 4,000万円超 | 約55%(最大) |
「たくさん稼いだら半分以上が税金で消えることもあるんだよ」
子供「えー!稼いでも意味ないじゃん!」
「そう感じるよね。でも、それを上手に減らす方法もあるんだ」
ステップ7:「法人化」という選択肢を教える
「個人で稼ぐと最大55%税金。でも、会社(法人)を作ると、税率が約35%に下がるんだ」
個人 vs 法人 の税率比較
| 区分 | 最大税率 |
|---|---|
| 個人事業主 | 約55% |
| 法人 | 約35% |
「会社っていうのは、人間とは別の”法律上の人格”。会社が稼いだお金は、会社の税金で計算される」
「会社の社長」になるとは
「君が会社を作って、君がその会社の代表(社長)になる。
Googleと契約するのは、君個人じゃなくて君の会社」
子供「会社って、僕でも作れるの?」
「作れるよ。法務局に書類を出すだけ。お金は20〜30万円かかるけど」
法人化のメリット(子供向け要約)
- 税率が個人より低い
- 給与控除でさらに節税
- 経費の幅が広がる(家賃の一部・車・保険)
- 退職金規定で大型退職金
法人化の分岐点
「ただし、個人事業の利益が800万円を超えてきたら法人化を検討するレベル。
まだ稼ぎが小さいうちは個人で十分」
子供「800万円稼げるようになったら、会社作るね」
「うん、そうしよう」
詳しくは法人成り完全ガイドで。
ステップ8:「スモールステップで目標達成しよう」
ここまで来ると、子供は「月20万円って大変だな」と気づきます。
「じゃあ、いきなり月20万円を目指す?それとも小さいステップで進む?」
子供「うーん、いきなりは無理そう…」
「いいね、その感覚大事。スモールステップで進む方が成功率は高い」
YouTubeのスモールステップ例
| ステップ | 目標 |
|---|---|
| 1 | YouTubeチャンネルを開設する |
| 2 | 動画を1本アップする |
| 3 | 視聴回数10回を達成 |
| 4 | 視聴回数100回 |
| 5 | チャンネル登録者10人 |
| 6 | 登録者100人 |
| 7 | 登録者1,000人(収益化条件) |
| 8 | 月の収益で1,000円 |
| 9 | 月の収益で1万円 |
| 10 | 登録者1万人 |
| 11 | 月の収益で5万円 |
| 12 | 登録者3万人(月20万円ライン) |
「1段ずつ階段を上る。各ステップで小さな達成感を味わいながら進む」
なぜスモールステップなのか
| 大きすぎる目標 | スモールステップ |
|---|---|
| 「いつまでも届かない」と感じて挫折 | 「ちょっとずつ近づく」実感で継続 |
| 達成感ゼロでモチベーション低下 | 達成感の蓄積でモチベーション維持 |
| 心が折れる | 楽しく続けられる |
「始めから大きすぎる目標は、嫌になっちゃうかもしれないからね」
詳しくは4児パパの教育方針で。
ステップ9:「パパが手伝う領域」を明確にする
「子供がやれない部分はパパが手伝うよ」
| 領域 | 担当 |
|---|---|
| 動画の企画・撮影・編集 | 子供 |
| アップロード | 子供 |
| サムネ作成 | 子供(最初はパパが補助) |
| Google AdSense契約 | パパ(未成年は親契約が必要) |
| 銀行口座の開設 | パパと一緒に |
| 確定申告 | パパが教えながら |
| 法人化(将来) | パパが伴走 |
「ここまでがパパの守備範囲、ここからは君の挑戦エリア」と明確にすることで、子供は安心して挑戦できます。
ステップ10:「やってみよう!」で背中を押す
最後に僕は、こう言いました。
「まずは、チャンネル開設から始めようか。1ヶ月以内に1本目の動画をアップする目標で」
子供「うん、やる!」
「頑張れ。応援してる」
このとき、子供の目が輝いていたのを今でも覚えています。
「やりたい」と言ったことを、
- 否定しない
- 大人の論理で潰さない
- でも甘くもしない
- 数字とプロセスを一緒に組み立てる
これが、4児パパが20年で出した子供との金融教育の答えです。
その後の子供の変化
1ヶ月後
- チャンネル開設完了
- 1本目の動画アップ完了
- 視聴回数:6回(家族と友達のみ)
- 子供は達成感に満ちた表情
3ヶ月後
- 5本アップ
- 視聴回数累計:87回
- 自分でサムネを工夫し始めた
1年後(途中経過)
- 登録者数:23人
- 月の収益はまだゼロ
- でも子供は「続ければ届くと信じてる」
数字より大事なのは、子供が”考えながら挑戦するクセ”を身につけたことです。
やってはいけないこと3つ
NG1:「YouTubeなんて無理」と否定
→ 子供の「やりたい」を潰す親が、最も多い親の失敗。
NG2:「いきなり登録者1万人目指せ」と煽る
→ 大きすぎる目標で挫折させる。
NG3:すべて親がやってしまう
→ 子供の学びの機会を奪う。
4児パパが意識する「子供との金融教育」5原則(再掲)
1. 日常で話す(YouTubeも日常)
2. 想定で考えさせる(フェルミ推定で月収計算)
3. 視座を上げる階段を作る(個人→法人、設立→収益化)
4. 失敗を歓迎する(視聴回数ゼロも貴重な学び)
5. 親自身がモデルになる(「パパも分からない、一緒に学ぼう」)
よくある質問(FAQ)
Q1. 子供がYouTubeを始めるのは早すぎる?
A. 小学生でも可能。
ただし個人情報・顔出し・コメント対応は親の管理が必須。
Q2. 親がYouTubeをやっていない場合は?
A. AIで一緒に調べるで十分。
親が完璧である必要はありません。
Q3. 収益化条件(登録者1,000人)が遠すぎる
A. 収益化はゴールじゃなく副産物。
継続して動画を作るスキルこそが財産。
Q4. 動画機材はどこまで揃える?
A. 最初はスマホで十分。
収益が出始めたら段階的に投資。
Q5. 学校・友達に話してもいい?
A. 基本は内緒推奨。
理由は副業がバレる最大原因は自分でしゃべるで解説。
まとめ ─ 「やりたい」を金融教育の宝石に変える
| 4つの問い | 学べる本質 |
|---|---|
| いくら稼ぎたい? | 目標の数値化 |
| 全部もらえる? | 経費・税金 |
| 個人と法人どっち? | 税制と組織 |
| いきなり大目標? | スモールステップ |
「YouTubeやりたい」の30分の会話から、子供は以下を学びました。
- 収益の仕組み
- 経費という概念
- 税金の累進
- 法人化の選択肢
- スモールステップで進む大切さ
- 親と一緒に学ぶ楽しさ
そして何より、
「お金の話をしても、卑しくない」
ということを、心の底で理解しました。
20年事業主×4児パパとして、「子供のやりたいを金融教育の宝石に変える親」でありたいと、心の底から思っています。
▼ 5つの力 シリーズ
– 131 家計を経営する P/L・B/S
– 132 7大固定費見直し(貯める力)
– 133 お金を増やす力(株式×不動産×複利)
– 134 お金を稼ぐ力(転職×副業)
>
▼ 子供との金融教育シリーズ
– 135 子供とお金の話・ミスドで学ぶ
>
▼ 関連記事
– 4児パパの教育方針
– 子どもとのお金の話し方
– 法人成り完全ガイド
– 個人事業主の確定申告完全ガイド
– FP3級 タックスプランニング完全解説
▼ 5つの力シリーズ(看板ピラー8本)
- ①家計を経営する|P/L・B/Sで家計の真実が見える
- ②お金を貯める力|4児パパが見直した7大固定費
- ③お金を増やす力|株式×不動産×複利
- ④お金を稼ぐ力|転職×副業×法人化
- ⑤お金を守る力|詐欺・保険・分散・税金・借金・契約
- ⑥お金を使う力|時間・健康・思い出に投資
- 【金融教育①】子供と”お金の話”を堂々と(ミスドで学ぶ)
- 【金融教育②】子供が”YouTubeをやりたい”と言ったら(本記事)
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- 個人事業主の副業×投資戦略
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