確定申告の時期が近づくと、僕のもとには毎年「扶養控除ってうちは対象になるの?」という質問が届く。個人事業主として20年、投資家として20年、そして子育てをしながら小さな賃貸物件を持つ兼業大家として20年やってきた僕自身も、毎年この時期になると子どもたちの扶養区分と所得の計算をあらためて洗い直している。
僕は今シングルで4人の子を育てているので、配偶者控除・配偶者特別控除は使えない立場だ。だからこそ、扶養控除の仕組みを正確に理解しておくことが、家計と申告の両方にとって非常に大きな意味を持つ。今回は令和7年度税制改正で大きく動いた「年収の壁」の話も含めて、個人事業主の視点から扶養控除を整理していきたい。
個人事業主にこそ知ってほしい扶養控除の話
会社員であれば年末調整で年末に一度、扶養控除申告書を提出すれば会社が計算をしてくれる。しかし個人事業主の場合、扶養控除は自分で確定申告書に記載して初めて反映される。うっかり書き漏らしたり、扶養親族の所得要件を勘違いしたりすると、本来受けられるはずの控除を取りこぼしてしまう。
扶養控除は「所得から一定額を差し引く」制度なので、控除額そのものが戻ってくるわけではない。所得税率をかけた分だけ納税額が減る仕組みだ。たとえば所得税率20%の個人事業主が38万円の扶養控除を受けられれば、それだけで所得税が7万6,000円ほど軽くなる。住民税もあわせて考えると、扶養控除の有無は年間で数万円から十数万円の差になることも珍しくない。子どもが4人もいると、この差はさらに大きくなる。
個人事業主は所得の波が大きい分、扶養控除の要件である「扶養親族の所得金額」を毎年きちんと確認する習慣をつけておくと、申告のたびに慌てずに済む。
会社員の年末調整であれば、勤務先の担当者がある程度チェックしてくれるので、多少の記入ミスは修正される余地がある。ところが個人事業主の確定申告は基本的に自己責任だ。税務署から指摘が入るまで気づかないケースもあれば、逆に本来使えるはずの控除を見落として多く納税してしまっているケースも実際に見聞きする。特に子が4人いる家庭では、扶養控除の対象・対象外が入り混じることが多く、1人でも判定を誤ると控除額全体がずれてしまう。だからこそ、年齢区分ごとのルールを毎年きちんとおさらいしておく価値がある。
扶養控除は年齢で区分が異なる
扶養控除でまず押さえておきたいのが、子どもの年齢によって「対象になるかどうか」「控除額がいくらか」が変わるという点だ。特に16歳未満の子は扶養控除の対象外という点を誤解している人が多い。
| 年齢区分 | 扶養控除の名称 | 所得税の控除額 | 住民税の控除額 |
|---|---|---|---|
| 0〜15歳 | 対象外(児童手当の対象) | 0円 | 0円 |
| 16〜18歳 | 一般扶養親族 | 38万円 | 33万円 |
| 19〜22歳 | 特定扶養親族 | 63万円 | 45万円 |
| 23〜69歳 | 一般扶養親族 | 38万円 | 33万円 |
| 70歳以上(同居以外) | 老人扶養親族 | 48万円 | 38万円 |
| 70歳以上(同居) | 同居老親等 | 58万円 | 45万円 |
16歳未満の子は、以前は「年少扶養控除」として控除の対象だったが、児童手当の拡充とセットで廃止された経緯がある。そのため未就学児や小学生・中学生の子だけを育てている家庭では、扶養控除の恩恵は基本的にゼロだと理解しておく必要がある。
一方で19歳から22歳までの「特定扶養親族」は控除額が63万円と、一般の扶養親族(38万円)よりもかなり手厚い。大学や専門学校の学費がかさむ時期に合わせて控除が大きくなる設計だ。うちも一番上の子がこの年齢に差しかかっているので、この控除の恩恵を実感しているところだ。
もうひとつ見落とされがちなのが、扶養親族の年齢は「その年の12月31日時点」で判定するという点だ。たとえば12月に19歳の誕生日を迎える子であれば、その年は特定扶養親族として63万円の控除の対象になる。逆に1月に23歳になる子は、その年の年末時点ではすでに23歳なので一般扶養親族の扱いになり、控除額は38万円に下がる。年の途中で区分が切り替わるタイミングを誤解していると、確定申告の段階で控除額を過大・過小に見積もってしまうので注意したい。
また、留学などで子が海外に住んでいる場合は「国外居住親族」として扶養控除の対象にできるが、送金明細書や在学証明書など追加の書類提出が求められる点も、個人事業主として複数の子を育てていると意識しておきたいポイントだ。
令和7年度税制改正で「103万円の壁」が動いた
いわゆる「103万円の壁」は、長年、扶養親族の判定基準として語られてきた金額だ。これは基礎控除48万円と給与所得控除の最低保障額55万円を合計した金額で、給与収入のみの人がこの金額を超えると自分自身に所得税がかかり始め、同時に扶養する側の控除にも影響が出るというラインだった。
この壁が令和7年度税制改正で見直され、次のように引き上げられている。
| 項目 | 改正前 | 改正後 |
|---|---|---|
| 基礎控除 | 48万円 | 58万円 |
| 給与所得控除(最低保障額) | 55万円 | 65万円 |
| 合計(いわゆる年収の壁) | 103万円 | 123万円 |
この改正により、扶養親族となる子がアルバイトなどで得る給与収入の非課税ラインが103万円から123万円に引き上げられた。つまり、子どもが年間123万円までの給与収入であれば、扶養する側(僕のような個人事業主)は引き続き扶養控除を受けられるということになる。
この見直しは、いわゆる「103万円の壁を意識してアルバイトの時間を抑える」という働き方の歪みを緩和する目的で行われたものだ。子どもの立場からすれば、学業と両立しながらもう少し多く働けるようになったということでもある。
もともとこの「壁」の見直しは、物価上昇に賃金の伸びが追いついていないという指摘や、学生・パート層が就業時間を意図的に抑えてしまう「就業調整」の問題が長年議論されてきた結果でもある。基礎控除や給与所得控除の水準は長らく大きく見直されてこなかったため、実質的な負担が重くなっているという声が積み重なり、今回の10万円ずつの引き上げにつながった。個人事業主の立場からしても、扶養控除の判定ラインが上がったことで、子どものアルバイト先の選択肢や勤務時間の相談がしやすくなったと感じている。
なお、住民税の非課税ラインは所得税とは別の計算式になっており、自治体によって多少の差があるものの、おおむね100万円前後で据え置かれている点も覚えておきたい。所得税は123万円まで扶養控除の対象でも、子ども自身の住民税だけは別途かかり始めるケースがある、という食い違いが起こりうる。
大学生世代の子がいる家庭向け「特定親族特別控除」
今回の改正でもうひとつ重要なのが、19歳から22歳の「特定扶養親族」に関する新しい制度、「特定親族特別控除」の創設だ。これまでは特定扶養親族として63万円の控除を受けるためには、子の給与収入が103万円以下(改正後は123万円以下)である必要があり、それを1円でも超えると控除が一気にゼロになる「崖」のような仕組みだった。
特定親族特別控除は、この崖を緩やかな坂に変える制度だ。子の給与収入が123万円を超えても、150万円以下であれば63万円の特定扶養控除と同額の控除が維持される。そこからさらに収入が増えても、188万円に達するまでは控除額が段階的に減っていく仕組みになっている。
| 子の給与収入 | 控除の扱い(目安) |
|---|---|
| 123万円以下 | 特定扶養親族として63万円控除 |
| 123万円超〜150万円以下 | 特定親族特別控除として63万円控除を維持 |
| 150万円超〜188万円未満 | 収入に応じて控除額が段階的に縮小 |
| 188万円以上 | 控除の対象外 |
大学生の子がアルバイトで生活費や学費の一部を稼ぎたいと考えたとき、以前は103万円を超えないよう調整するのが半ば常識だった。今後はこの「103万円ライン」を過度に意識しなくても、段階的に控除が減っていくだけなので、家計全体で見ればより柔軟に働き方を選べるようになったと言える。個人事業主として子にアルバイトを勧める立場からしても、この改正はありがたい変化だ。
ただし、特定親族特別控除の適用を受けるためには、確定申告時にあらためて子の給与収入の見積額を記載し、控除額を自分で計算する必要がある(給与所得者の場合は年末調整で勤務先に「特定親族特別控除申告書」を提出する)。個人事業主の場合はこの申告書に相当する内容を確定申告書に落とし込む形になるため、子のアルバイト先から発行される源泉徴収票や給与明細を年内にまとめて確認しておくと、申告時に慌てずに済む。控除額は収入額に応じて段階的に変わるため、正確な年間収入の見積もりが控除額を左右する点も意識しておきたい。
個人事業主が子を扶養に入れる際の所得基準
扶養控除を受けるためには、扶養する側(自分)の要件だけでなく、扶養される側(子)の所得要件を満たす必要がある。基本的な要件は次の3つだ。
- 生計を一にしていること(同居していなくても仕送りなどで生計を支えていれば該当する)
- 扶養親族の年間合計所得金額が48万円以下であること(給与収入のみなら103万円以下、令和7年分からは給与所得控除の見直しにより123万円以下)
- 青色事業専従者として給与の支払いを受けていない、または白色事業専従者として専従者控除の対象になっていないこと
ここで個人事業主が特に注意すべきなのが3つ目の要件だ。子どもに事業を手伝ってもらい、青色事業専従者給与を支払っている場合、その子は扶養控除の対象から外れる。専従者給与を経費として計上できる代わりに、扶養控除は使えないという「二者択一」の関係になっている点は忘れずに押さえておきたい。
たとえば繁忙期だけ子どもに手伝ってもらい、月数万円程度の専従者給与を支払っているようなケースでは、専従者給与として経費計上したほうが得なのか、扶養控除を使ったほうが得なのかを比較検討する必要がある。専従者給与は全額が経費になり事業所得を圧縮できる一方、扶養控除は所得税率をかけた分しか軽減にならない。子の労働実態や支払う給与の額によって有利不利が変わるため、毎年どちらが得かをシミュレーションしてから専従者給与にするかどうかを決めている個人事業主も少なくない。
また、扶養親族の所得金額は「給与収入」ではなく「所得金額」で判定する点も重要だ。子がアルバイト以外に副業やフリマアプリでの売上、投資の利益などがある場合は、それらも合算して所得を計算する必要がある。給与収入だけを見て「123万円以下だから大丈夫」と判断すると、思わぬ形で扶養控除の要件から外れてしまうことがあるので注意したい。
僕自身、投資家としての顔も持っているので、子ども名義の口座で少額の投資をしている家庭からの相談を受けることもある。子が自分名義で株式投資や投資信託の運用をしていて利益が出ている場合、その利益も所得としてカウントされる。年間の合計所得金額が48万円を超えてしまうと、扶養控除の対象から外れてしまうため、子ども名義の資産運用をしている家庭は、アルバイト収入と合わせた合計所得を意識しておく必要がある。
子どものアルバイト収入と扶養・社会保険の「壁」の違い
ここで整理しておきたいのが、税金上の「扶養控除の壁」と、社会保険上の「扶養の壁」はまったく別の制度だということだ。混同している人が多いが、それぞれ基準となる金額も影響範囲も異なる。
| 壁の種類 | 金額の目安 | 超えるとどうなるか |
|---|---|---|
| 所得税の扶養控除の壁 | 123万円(改正後) | 親の扶養控除が段階的に縮小・消滅 |
| 住民税の非課税ライン | おおむね100万円前後(自治体により差あり) | 子ども自身に住民税がかかり始める |
| 社会保険の扶養(いわゆる106万円の壁) | 106万円(勤務先の規模等の要件あり) | 子ども自身が社会保険に加入し保険料負担が発生 |
| 社会保険の扶養(いわゆる130万円の壁) | 130万円 | 健康保険・年金の扶養から外れ、自分で保険料を負担 |
税金の扶養控除の壁が123万円に引き上げられた一方で、社会保険の扶養に関する106万円・130万円の壁はこの改正の対象ではない。つまり子どものアルバイト収入が123万円以下であれば税金上の扶養控除は維持されるが、勤務先の規模などの条件によっては106万円を超えた時点で社会保険料の負担が発生するケースがある。
この「税金の壁」と「社会保険の壁」がずれていることが、家庭の手取りをシミュレーションするときにわかりにくさを生む最大の原因だ。子どものアルバイト先が社会保険の適用拡大の対象になっているかどうかも、あわせて確認しておく必要がある。
社会保険の適用拡大は段階的に進んでおり、勤務先の従業員数の要件が引き下げられてきた経緯がある。以前は従業員501人以上の企業が対象だったが、現在では51人以上の企業まで対象が広がっている。子どものアルバイト先がこの要件に該当する場合、106万円を超えた時点で厚生年金・健康保険の保険料負担(おおむね月収の15%前後)が発生し、手取りが一時的に減ってしまう「働き損」が起きることがある。税金の扶養控除の壁が引き上げられた今こそ、社会保険の壁のほうがより意識すべきポイントになってきていると僕は感じている。
ひとり親控除との違いと併用の考え方
僕のようにシングルで子を育てている個人事業主にとって、扶養控除とあわせて重要になるのが「ひとり親控除」だ。この2つは名前が似ているためか混同されやすいが、性質はまったく異なる制度だ。
| 項目 | 扶養控除 | ひとり親控除 |
|---|---|---|
| 対象 | 扶養している親族(子・親など)ごとに適用 | 納税者本人の婚姻状況等に応じて1人分だけ適用 |
| 控除額 | 年齢区分により38万円〜63万円等 | 所得税35万円・住民税30万円(定額) |
| 主な要件 | 生計を一にし、所得金額が一定以下の親族がいること | 現に婚姻していない、または配偶者の生死が明らかでないこと等に加え、生計を一にする子(総所得金額等48万円以下)がいること、本人の合計所得金額が500万円以下であること |
| 併用可否 | 要件を満たせば同時に適用可能 | |
扶養控除は「扶養している人数・年齢」に応じて積み上がっていく控除であるのに対し、ひとり親控除は「ひとり親であるという事実」に対して定額でつく控除だ。両方の要件を満たしていれば、扶養控除とひとり親控除は同時に適用できる。僕自身、確定申告のたびにこの2つを別々の欄に記載していることを毎年確認している。
なお、ひとり親控除には本人の合計所得金額が500万円以下という所得制限がある一方、扶養控除そのものには扶養する側の所得制限は原則としてない(ただし配偶者控除や配偶者特別控除には所得制限がある)。個人事業主で所得の変動が大きい人は、この所得制限のラインを毎年確認しておく価値がある。
僕は現在シングルなので、配偶者控除・配偶者特別控除は最初から選択肢に入らない。だからこそ、扶養控除とひとり親控除の2つをいかに漏れなく積み上げるかが、申告のたびの実務的なテーマになっている。逆に言えば、配偶者控除の計算(配偶者の所得に応じた細かい按分計算など)を考えなくていい分、扶養控除とひとり親控除の要件確認さえきちんとできていれば、申告の負担そのものはそれほど複雑ではないとも感じている。
ひとり親控除は令和2年分の確定申告から新設された比較的新しい制度で、それ以前の「寡婦控除・寡夫控除」を再編する形で導入された経緯がある。婚姻歴の有無にかかわらず、生計を一にする子がいるひとり親であれば男女を問わず同じ条件で控除を受けられるようになった点が、旧制度からの大きな変更点だ。
確定申告での記載方法と4人の子の扶養控除シミュレーション
確定申告書で扶養控除を受けるには、確定申告書第二表の「配偶者や親族に関する事項」の欄に、扶養親族の氏名・続柄・生年月日・マイナンバー(個人番号)・所得金額の見積もりなどを記載する。第一表では、記載した扶養親族の年齢区分に応じて自動的に計算される控除額を「扶養控除」の欄に転記する形になる。
会計ソフトを使って申告している個人事業主であれば、扶養親族の生年月日を入力するだけで年齢区分と控除額を自動判定してくれるものがほとんどだ。ただし、青色事業専従者として給与を支払っている子を誤って扶養親族として入力してしまうケースもあるので、入力後の控除額を必ず目視で確認する習慣をつけておきたい。
ここで、僕自身の家庭を例にした4人の子の扶養控除シミュレーションを紹介する。仮に子どもたちの年齢が次のような内訳だったとする。
| 子 | 年齢 | 区分 | 所得税の控除額 | 住民税の控除額 |
|---|---|---|---|---|
| 長男 | 20歳(大学生・アルバイト収入130万円) | 特定親族特別控除(特定扶養親族相当) | 63万円 | 45万円 |
| 長女 | 17歳・高校生 | 一般扶養親族 | 38万円 | 33万円 |
| 次男 | 14歳・中学生 | 対象外 | 0円 | 0円 |
| 三男 | 10歳・小学生 | 対象外 | 0円 | 0円 |
| 合計 | – | – | 101万円 | 78万円 |
この場合、所得税の課税所得から101万円、住民税の課税所得から78万円がそれぞれ差し引かれる。仮に僕の所得税率が20%だとすると、扶養控除だけで所得税がおよそ20万2,000円、住民税(税率10%として)がおよそ7万8,000円、合計で28万円ほど軽減される計算になる。ここにひとり親控除(所得税35万円・住民税30万円)を加えると、控除の合計額はさらに大きくなる。
子どもの年齢が上がっていくにつれて、扶養控除の区分も一般扶養親族から特定扶養親族へ、そしてまた一般扶養親族へと変化していく。毎年の確定申告のタイミングで、子どもたちの誕生日と年齢区分をあらためて確認する作業を、僕は年中行事のひとつとして位置づけている。
参考までに、子ども全員がまだ小学生・中学生といった16歳未満の家庭の場合はどうなるかも見ておきたい。この場合、扶養控除の対象となる子が1人もいないため、所得税・住民税ともに扶養控除額は0円になる。その代わり、児童手当が中学生まで支給される仕組みになっており、扶養控除がない年齢層は児童手当で、扶養控除が使える年齢層は税負担の軽減で、それぞれ支援の形が切り替わるようにできている。子が幼いうちは扶養控除がないからといって損をしているわけではなく、支援の受け取り方が違うだけだと理解しておくと、家計全体を見通しやすくなる。
また、子どもの人数が多い家庭ほど、控除額の合計だけでなく「どの子が何歳で、いつ区分が変わるか」を一覧にしておくと申告作業がぐっと楽になる。僕は毎年1月に、4人の子それぞれの年齢・所得状況・区分の見込みを簡単な表にまとめてから確定申告の準備に入るようにしている。
まとめ
扶養控除は「何歳の子が何人いるか」「子の所得がいくらか」によって控除額が大きく変わる制度だ。令和7年度税制改正によって、いわゆる「103万円の壁」が123万円に引き上げられ、さらに19歳から22歳の子については「特定親族特別控除」が新設されたことで、150万円までは特定扶養控除相当の控除を維持できるようになった。子どものアルバイト収入が増えても控除が一気にゼロになる「崖」がなだらかになった点は、子育て世帯にとって実質的なメリットだと感じている。
一方で、税金上の扶養控除の壁と社会保険上の扶養の壁は別物であり、106万円や130万円といった社会保険の基準は今回の改正の対象外である点には注意が必要だ。また、個人事業主が青色事業専従者給与を支払っている子は扶養控除の対象から外れるなど、事業を営んでいるからこその論点もある。ひとり親控除とは性質が異なる制度なので、要件を満たせば両方をあわせて活用したい。
子が4人もいると、扶養控除の年齢区分の変化だけでも家計への影響は決して小さくない。毎年の確定申告のタイミングで、家族構成と子どもたちの所得状況を棚卸しする習慣を持つことをおすすめしたい。
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※本記事は一般的な税制の解説を目的としたものであり、個別の税務判断や申告内容を保証するものではありません。実際の適用にあたっては、最新の税制改正内容を国税庁の公表資料等でご確認のうえ、必要に応じて税理士など専門家にご相談ください。


